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第6回:「今はとにかく一つひとつ、仕事をしっかりやりたい。真面目にやりたい。」ノオト・朽木誠一郎【後編】

ネットメディアの編集者って、一体どんな戦場で戦っているのか……?『AbemaTIMES』の恩納力さんが、最前線で活躍する編集者の「リアルな声」を聞き出すこの連載。3人目のゲストは、『LIG』の編集長を経て、現在は編集プロダクション・ノオトでご活躍中の朽木誠一郎さんです!

    Profile

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    恩納力

    3度の飯より仕事が好き!仕事は断らないプロ社畜です。ブラック企業や様々なダーティー&ハードワークを経て、2016年4月から株式会社AbemaTVに入社。やっと試用期間が終わりました。好きな言葉は「最低でもランナーを進めろ」。好きなプロ野球選手は、ブライアント(近鉄)。

    <前編はこちら

    恩納:ノオトさんは忙しそうだよねえ。俺会ったことないんだけどさ、宮脇淳さん(ノオト代表)って怖そうじゃない(笑)?

    朽木:そうですね(笑)。あんまり怖そうに見えないんですけど、いざとなればファイターです。

    CINRA:なんでノオトさんだったんですか?

    朽木:やっぱり宮脇が大きいですね。師匠なので。今まで会った編集者さんの中でも特に、すげえ人だなって。あんだけキャリアがあるのに、いまだに勉強もしてますし、もちろんゴリゴリ編集もやってますね。

    恩納:いつまでも現場でやってる人ってカッコいいよね。中川淳一郎さんとかも最前線で戦ってるからカッコいいよね。漢a.k.a.GAMIとか般若も若手とフリースタイルバトルやるしね。批評家になって外から石投げる奴にはなりたくないよね。だから、あの世代って強いんだよ(笑)!

    朽木:(笑)。前職を辞めてフリーランスでしばらくやっていた時期に、ちょうどノオトが採用をしていたので、宮脇と会ったときにその話をしたら、「うちを受けてみる?」って言っていただいたんです。僕としては「これってヘッドハントされたのかな?」と思ったのに、ノオトは社員全員と面談しないと入社できないルールだったんですよ(笑)!しかも女性率が6〜7割という。

    恩納:マジで!?オレ、絶対無理だ(笑)。ぶっちゃけ「生理的にNG」みたいなアウト理由もあるってことだよね?

    朽木:僕がそう言われていた可能性も大いにあります(笑)。あと、ノオトって僕らにはノルマとか課されないんです。そんなことより良い記事書いてしっかり信頼を作れって。

    左:AbemaTV・恩納力さん、右:ノオト・朽木誠一郎さん

    左:AbemaTV・恩納力さん、右:ノオト・朽木誠一郎さん

    恩納:超良いじゃん!編集者・ライター的には天国だね。

    朽木:なので、とにかく良い記事を書いて、ページビューが目標の案件であればページビューをとるっていうのは、かなり意識してやっていますね。書籍の編集協力とか、相談次第でいろんな仕事をさせてもらっています。

    恩納:良い話ばっかりじゃん!「宮脇さんをブッ倒すのは俺しかいねえ」とか言ってよ!CINRA.JOB使って言っちゃえば怒られねえからさ。

    朽木:いやいやいやいや!全然です。これからもずっと宮脇塾の塾生ですよ。

    恩納:良いことばっかり言ってたら逆に怪しまれるよ?

    朽木:……。じゃあ、僕が多少なりとも宮脇を脅かすというか、背中を追われていることは意識させないとなあ、とは思ってます。そうじゃなきゃ、育ててもらってる意味もないかなって。

    恩納:うわー!ディスった!宮脇さんの身になんかあったら犯人は朽木さんってことで!

    朽木:違いますよ!これで本当になんかあったら僕が疑われますよ!

    恩納:じゃあ、なんかないのかよ!大衆が喜ぶゴシップは!

    朽木:ないんですよね。なんの不満もないですし……。たくさん面白い仕事させてもらってますし。

    CINRA:良いことじゃないですか!

    朽木:なので、今はとにかく一つひとつ、仕事をしっかりやりたいですね。真面目にやりたい。目立ちたくない。

    恩納:全部カットの可能性でてきたな。

    朽木:……。恩納さんが好きそうな話ありました!

    僕、借金がかなりあるんです。合計すると××××万円で、田舎に家一軒建つぐらい。特殊な奨学金とかが色々あって……。去年は毎月30万円ずつ返してたんですよ。

    AbemaTV・恩納力さん

    AbemaTV・恩納力さん

    恩納:いいね!そういうの欲しいのよ!

    朽木:去年、もし返せなかったら自己破産するしかなかったんですよ。お役所の奨学金だから容赦ないんです。

    恩納:リアル闇金ウシジマ君!「医大生君」の回(笑)。

    朽木:医学部出て医者にならずに夢を追って破滅する回ですね(笑)。自治体に返済期間の延長をお願いしにいったら、現実は全然甘くなかったです。「できません。期限内に返してください。以上」で瞬殺されました(笑)。

    恩納:アツいね!精神的にもくるでしょ?

    朽木:フリーランスの時期は仕事をしすぎて血尿が出ましたね(笑)。カードキャッシングで上限一杯引き出したり。友達から金借りるとか絶対嫌だったし、親とは絶縁してるんで。

    恩納:ラストスパート、ガンガン来るねえ!さすが元陸上部。

    朽木:よくご存知で(笑)。元陸上部です。

    恩納:目が笑ってない理由が分かったし、哀しみを背負ってて素晴らしいね。

    朽木:ホント必死に記事を書きまくってお金を返して行こうと。あの頃は気持ち悪いぐらい働いたんですよね。ガチでDO OR DIEでした。

    恩納:どっかに沈められてたかもしれないね。そのハードコアな経験が仕事にも良かったんだろうね!

    朽木:そうですね(笑)。元陸上選手ということで、会いたくてリスペクトしてた為末大さんとお仕事もできましたし。本気で一生懸命やってると、良いことあるんだなって。

    恩納:一番会いたい人って誰?

    朽木:ずっとファンなのは椎名林檎さんですね。……でも、大好きすぎて会いたくない。

    恩納:西野カナかよ!将来はどうなっていたいとかあるの?

    朽木:うーん……。庭付きの家、子供2人。柴犬を飼うってのは決めてるんですよ(笑)。

    恩納:なんなんだよ!俺がまた金を取り立ててやるよ!

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