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おいしさの次にデザインが大事。BAKEがこだわる、ブランド世界観のつくり方

株式会社BAKE

「おいしさの次に、デザインが大事」。そんな文化が根づくのは、「BAKE CHEESE TART」「クロッカンシュー ザクザク(以下、ザクザク)」などのオリジナルお菓子ブランドを手がける株式会社BAKE。近年、海外出店も活発に行い、女性を中心に絶大な支持を得ている。人気の理由のひとつは、ファッションブランドのように洗練された「デザイン」にある。パッケージ、店舗の内装、ウェブサイトなどトータルブランディングによって、シンプルなお菓子の魅力をデザインで引き立てている。デザインにとことんこだわるのは、全ブランド「専門店」展開というビジネスモデルが大きく関係しているそうだ。各ブランド「らしさ」をデザインで表現するために、どんな工夫をしているのだろうか。BAKEのインハウスデザイナー4名にお話を聞いた。

取材・文:宇治田エリ 撮影:柏木鈴代 編集:吉田真也(CINRA)(2019/08/14)

おいしさの次に、デザインが大事。急成長を遂げるBAKE社内の共通認識とは?

以前(2016年2月)にCINRA.JOBでBAKEを取材させていただいた際、「デザインの力で、他社ともっと差別化していきたい」というお話をうかがいました。あれから3年以上経ちますが、デザインにこだわる姿勢は変わらないですか?

柿崎:そうですね。創業期から根づいている「おいしさの次に、デザインが大事」という社風は、企業が大きくなったいまも変わっていません。

新ブランドも増えましたが、どれもお菓子自体はシンプルな見た目。だからこそ、デザインの力で商品の魅力を引き出すことをいまでも心がけています。

社員数もかなり増えましたが、「デザインが大事」という共通認識があるおかげで、さまざまな部署がデザイナーの意見を尊重してくれますね。

クリエイティブ部 部長 デザイナーの柿崎弓子さん

―インハウスデザイナーとしては、働きやすい環境ですね。

井手口:ただ、その分、デザインに対する責任は重くとらえています。それは、製品づくりから販売まで一気通貫で行う菓子メーカーならではかもしれません。

たとえば、デザインが不評で売上が上がらなければ、おいしいお菓子をつくった製造部門に申し訳が立たない。パッケージ納品のスケジュールが押してしまったら、販売部門に迷惑がかかる。

企業として重要視しているデザイン部門をインハウスで任せてもらえるからこそ、やりがいと責任の両方を感じます。

クリエイティブ部 デザイナーの井手口直也さん

全ブランドが「専門店」展開。ひとつの商品を突き詰めるBAKEのモットーとは

―デザイナーの並々ならぬこだわりと覚悟が、BAKEの各ブランドの個性につながっているんですね。ブランド立ち上げの際、デザイナーはどのように関わるのでしょうか?

柿崎:私はバターサンド専門店「PRESS BUTTER SAND」とガトーショコラ専門店「Chocolaphil」の立ち上げに携わりました。いずれも商品開発から、パッケージや店頭販促ツール、内装のデザインに至るまで、ほぼすべての工程に立ち会いました。

最初に担当した「PRESS BUTTER SAND」は、既存の他ブランドのデザイン業務と並行しながら、6、7か月でオープンにこぎつけました。このスピード感は、前職のクライアントワークでは考えられませんでしたね。

―たしかに、ほぼすべての工程に関わったことを考えると、かなりのスピード感ですね。

柿崎:しかも、スピードだけでなく、ちゃんと満足いくものができた。それは同じ社員として、上層部や関係部署に直接意見を聞きながら、ブラッシュアップしていけたからです。

インハウスの利点のひとつは、さまざまな立場の人がフラットかつスピーディーに意見交換できること。だからこそ、短期間でも「デザインの絶妙なさじ加減」を追求できたんだと思います。

―「PRESS BUTTER SAND」の店舗は、パッケージが店頭に積み上がっている光景にインパクトがあります。

「PRESS BUTTER SAND」東京駅店の外観(画像提供:BAKE)

柿崎:BAKEには「1Brand = 1Product」というモットーがあります。ひとつの製品を突き詰めて、おいしさを追求する。だからすべて「専門店」形態なんです。ひとつの製品にこだわるからこそ、その「こだわり」をあらゆるデザインに落とし込み、ブランドの世界観を表現する必要があります。

パッケージひとつとってみても、商品に合った箱のかたちをはじめ、紙質、印刷手法まですべてがブランドの世界観を表す大切な要素です。商品棚も特注でつくることがほとんど。お金もその分かかりますが、それくらい、ブランディングにはデザインが重要なんです。

「無難」なデザインだと伝わらない。各ブランドの「らしさ」を追求し、世界に発信する

―ブランド立ち上げ後、デザイナーはどのように関わるのでしょうか?

柿崎:現在は基本的に1ブランドに1人、アートディレクターをつけています。外部のデザインファームとも連携しながら、ブランドごとのデザインワークを牽引する一方で、プレイヤーとしても、イベントシーズン用の限定パッケージやショップバッグなどのデザインを手がけます。

河西:ぼくが担当しているのは「RINGO」という焼きたてカスタードアップルパイ専門のブランドです。フレーバーやバレンタインデーシーズンは、期間限定のパッケージをデザインします。

印象的な円の配置とカラーリングにこだわった通常時のデザインに対して、期間限定パッケージは「無難」なデザインだとお客さまを惹きつけることはできないので、カラーリングや円を生かした新しいパターンに挑戦しています。

ちなみに、印刷もすごく珍しい特殊加工。印刷所の人と相当綿密に話し合って完成しました。

クリエイティブ部 デザイナーの河西宏尚さん

河西さんが担当した「RINGO」のボックス。特殊なフレキソ印刷機を使い、印刷の版ズレを限界までなくしている(画像提供:BAKE)

井手口:ぼくは「ザクザク」を担当しています。食べ歩きしやすいため国内外の若者に好評で、現在海外だけでも30店舗を構えています。BAKEとしても、まだまだ伸びしろがあるブランドと位置づけています。

ですので、ブランドの魅力を世界へさらに訴求するために、現地でお客さまの様子を見ている社員ともアイデアを出し合いながらデザインに落とし込んでいます。

井手口さんが担当した「クロッカンシュー ザクザク」のポスター。シズル感とキャッチーさが表現されている(画像提供:BAKE)

―BAKE全体では、現在何か国にブランド展開しているのでしょうか?

Cheng :現在BAKEのブランドは、アメリカ合衆国や中国、タイなど8か国の地域で展開しています。まだまだ広めていくために、現地のデザインファームと協力しながら、その土地に適した効果的なプロモーション方法を考えて実践しているんです。

クリエティブ部 デザイナーのAki Chengさん

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