映像業界を本音で語ろう。ヴィレッジだからできる「良い仕事」の秘訣とは?

株式会社ヴィレッジ

気になる

Share :

テレビCM、MV、WEB番組など多彩な映像作品を手がけるディレクター集団・株式会社ヴィレッジ。所属ディレクター全員が、演出から、編集、モーショングラフィックスの制作も行うマルチプレーヤーだ。創設は2017年と歴史は浅いが、音楽関係から行政まで幅広いクライアントを持ち、各業界からの信頼も厚い。社内ルールがない自由な企業体質で発展する背景には、「着実に『仕事』で信頼を積み重ねていく」という同社のマインドがある。

今回は、入社1年目の萩原嘉人さんと、入社半年のニシムラカナコさん、そしてヴィレッジの創立者・大知裕介さんが集まり、映像業界で感じる葛藤や、やりがいについてうかがった。また、先輩が若手の悩みから示唆する、成長するために必要なこととは?
  • 取材・文:宇治田エリ
  • 撮影:有坂政晴(STUH)
  • 編集:市場早紀子(CINRA)

お試し入社も可能。彼らがヴィレッジにたどり着いた経緯とは?

若手と先輩が本音で語り合う今回。まずはどのような会社で、なぜ新人2名が入社しようと思ったのか、その経緯を教えてもらった。

大知:ヴィレッジは、ぼくと二人のディレクターで、当時の仕事仲間や専門学校時代の仲間とスタートした会社。もともとフリーランス気質の人たちが集まっているから、それぞれが得意分野を活かして、自分で仕事を引っ張ってきています。

代表取締役 ディレクターの大知裕介さん

萩原:創設メンバーの仲が良いからか、すごくラフだし何でもオープンに話せる雰囲気ですよね。

自分は大学で映像を勉強していて、卒業後もテレビの制作会社でエディターとして働いていました。でもその会社では特殊なソフトしか使えなくて、それだとキャリアの幅が狭まると思ったんです。中途採用の求人を見ると、応募条件のほとんどに「After Effectsや、Premierを使える人」と記載されていて。ヴィレッジでは基本的な技術に加え、撮影や演出といったマルチな動き方ができるし、自分の実になると思って応募しました。ニシムラさんはもともとフリーランスでしたよね?

プロダクションマネージャー兼モーショングラフィックデザイナーの萩原嘉人さん

ニシムラ:そうです。もともと、映像制作会社の制作部に勤めていたのですが、ディレクションに興味が移ってきて。その後フリーランスでさまざまな現場に参加しつつ、ディレクターもしていました。でも、キャリアを積むうちにフリーでいろいろな現場に参加するより、会社に入って勉強したほうが良いと考えるようになったんです。

私は、かっちりした雰囲気が肌に合わないので、自分のペースで働ける会社かどうかを重視していました。ヴィレッジの場合、面接したあとにお試し入社期間があって、そこで何回か現場を見せてもらってから入社を決めました。

ディレクターのニシムラカナコさん

マルチプレーヤー揃いのヴィレッジが手がける作品たち

会社設立から3年目となるヴィレッジ。歴史が短いながらも、これまで幅広い種類の映像制作を手がけ、若手もすでにディレクターの仕事を任せられているという。

大知:会社全体ではテレビCM、MV、イベント映像の制作など幅広くやっています。クライアントもエンタメ系から不動産関係、行政とジャンルはさまざまです。

そのなかでぼくが担当する案件は、CMなどの広告映像が多いです。演出がメインですが、企画から入ったり、編集だけの案件を担当したりすることもあります。

大知さんが担当したNikonのブランドムービー、「ニコンの挑戦」

ニシムラ:私は、MVやWEB CMの企画立案や演出コンテの作成、撮影現場での演出指導といったディレクション業務をメインに担当しています。学生の頃はグラフィックデザインの勉強をしていたので、見た目のレイアウトや衣装にもこだわっています。ストーリー性のある映像や、シュールな感じの映像は得意なほうかもしれません。

逆に、いわゆる「王道パターン」が苦手で……。この前ディレクションをしたWEB CMは苦戦しました。演出の内容が自分の得意なパターンならスムーズに進行できたと思うのですが……。演出の引き出しを増やすつもりで必死に乗り越え、最終的にクライアントにも満足していただけたので良かったです。

ニシムラさんがディレクターを担当した、リ・ファンデ(LEE HWANGDAE)『熱風の急襲』のMV

萩原:ぼくは先輩のアシスタントとして、プロダクション業務や編集のアシスタントをすることが多いのですが、先日初めて自分がメインとなり、ゲームCMのディレクションから編集までを担当しました。

静止画をAfter Effectsで動かして映像にする作品だったのですが、制作期間が1週間とかなり短くて。なので、周りの人に手伝ってもらいながら、魂を削ってつくり上げました。仕事の進め方や、編集技術など、学ぶことが多かったので、完成したときに成長できたという実感がありましたね。同時に、センスや技量不足といった自分の課題も痛感しました。

萩原さんがディレクターと編集を担当した、テレビCM「ブシロード バンドリ!『RAISE A SUILEN登場!』」(冒頭30秒部分)

大知:そもそも変化の激しい広告業界の案件は、情報の鮮度が命な分、タイトなスケジュールで仕上げることが多いです。だからこそ、最終的に制作メンバーみんなが納得したものを納品することが大切なんです。そこに「クオリティーを高めたい」という思いがあれば、短い納期でもクライアントの期待を超える映像がつくれると思います。

萩原のことでいえば、その案件をとおしてすごく成長したと思う。ぼくは納品に対する責任を取ることが成長の近道だと信じているので、できそうな仕事は早い段階から任せることにしています。それはヴィレッジの特徴かもしれないですね。萩原は責任感があるから、そこを伸ばしつつ、経験不足なところを編集チームでサポートしながらできたのは良かったと思います。

自分らしく仕事に打ち込めるオープンな環境

一般的に激務のイメージがある映像業界。ヴィレッジに入社して日が浅い二人は、自身の働く環境についてどうとらえているのだろうか。

萩原:前職の会社は、定時に朝礼して、私語をせずに働くといった、規則的でかっちりしたところでした。ヴィレッジはその真逆で、すごくラフだなと思います(笑)。

出社時間はざっくりなので、オフィスに自分一人しかいない日もあります。さらに、ディレクション業務だけでなく、モーショングラフィックデザインまで、自分でやりたければ自由に職種を横断できる。これまでで一番忙しい職場だけど、自分の肌に合っているし、何より自由で楽しいですね。

ニシムラ:もともとのメンバーがフリーランス気質だからか、私もいままで通り、自分のペースで働くことができています。一人だとだらけそうになるけど、周りに誰かがいることでメリハリがつくし、すごくバランスがとりやすい環境だなと思います。
社内メンバーには、気分転換にスケボーに乗る人もいれば、ドラムを叩く人もいて、みんな自由でおもしろいです。

萩原:社内コミュニケーションにおいてもオープンですよね。社員のプライベートを優先してくれるので、社内行事は一切ないけど、業務面ではアドバイスをし合って、協力的な雰囲気。互いに思ったことははっきり言うけど、それが重い空気にならないのが良いところです。

秘訣は信頼の積み重ね。若い会社でも仕事をもらえる理由

現場メンバーは、仕事の忙しさ以上に、ヴィレッジでの働き方に価値を見出している。では普段どのような姿勢で仕事に取り組んでいるのだろうか。大知さんも交えてうかがった。

ニシムラ:ヴィレッジに入社してから、広告など、フリーのときにはやれなかったジャンルの仕事ができるようになりました。

大知:広告業界のクライアントは実績のあるクリエイターに案件を頼むことが多いから、ぼくらみたいに何のバックボーンもない会社が途中から参入するには難しいジャンルなんだよね。センスあるクリエイターで席が埋まっている状態から、どうやったらひっくり返せるかをつねに考えているかも。

ニシムラ:どうすることにしたのですか?

大知:まず、来た仕事を真面目にやること。ぼくらに頼んでくれた人たちが、「もう一回あの会社にお願いしたい」、「また一緒にやりたい」と思ってもらえることを大事にしているかな。

たとえば、直しが入ったときは、嫌な顔をせずに即答でやる。そのうえで言われた通りに直すんじゃなくて、相手の意向を汲み取って、もとの状態よりさらに良いものを提出するようにしてる。それを続けていくことで信頼関係を築けたらなって。

ニシムラ:たしかにヴィレッジの人たちは、クライアントの期待に応えるために、びっくりするほどクオリティーを追求しますもんね。私も厳しく映像をジャッジすることで、「考えている」姿勢を周りのスタッフにも見せることが大事だと最近気づきました。

萩原:ぼくの課題は、目の前のことを一生懸命やることです。メリハリをつけるために「楽をしないところ」を決めて、その部分は絶対に手を抜かないようにしたいです。

大知:まだ1年目だと先輩のアシスタントにつくことも多いから、その人がどうクライアントにアプローチしているのか、近くで見て勉強してくれたら良いなと思うよ。

萩原:そうですね。最近ようやく「見て学ぶ」ことのスタートラインに立てました。それは社員間のコミュニケーションでも同じで、なるべく先回りして考えて、自分から提案できるように心がけています。

ディレクターに大切なのは、みんなを同じゴールに向かわせること

先輩たちの姿勢を見て、その度に気づきがあったと話す二人。さらなる成長を目指すため、大知さんにアドバイスを求めて質問をしていく。

萩原:ぼくは映像制作のセンスを磨きたいのですが、何か良い方法はありますか?

大知:うーん。俺もセンスがあるタイプじゃないからうまく言えないけど、じつはセンスがなくても映像業界では戦えると思っていて。

たとえば、クライアントが求めている案と、求めているものに自分のアイデアをプラスした案の、少なくとも二つは出すと良いと思うよ。センスで勝負できるタイプの人は、アイデアをプラスした案だけ出すことが多い。それにくらべ「求めたとおりの案はこう。でも、プラスした案だともっと良くなりますよ」って比較して提案できるのは、クライアントにとっても親切だし、逆に強みになると思う。

萩原:なるほど。それを聞くと、自分はまだまだだなと思います。

ニシムラ:私は撮影をディレクションするときに、演者に伝える良い言葉が浮かばないときがあります。

大知:演出って、人の感情をコントロールしていくことだと思うから、「この作品のこのカットでは、何を伝えるべきか」を考えると良いかもしれないね。

ニシムラ:「視聴者の目線」という軸で考えれば、その場にふさわしい言葉が自ずと出てくるのですね。

大知:そうそう。それと同時に、こっちが一生懸命「良いものをつくろう」と働きかければ、一緒につくっているクライアントもスタッフたちも、みんなが同じ方向を目指せるから。そんな言葉をかけられると良いと思います。

少しの意識で劇的に変わる。若手が気づいたコミュニケーションのコツとは?

まだまだ成長過程にある若手の個性を、大知さんはどう伸ばしていきたいと考えているのだろうか。

大知:ニシムラは入社して半年ちょっとだけど、この前担当した、3日連続で撮影があった案件でかなり成長したと思う。とくに3日目はすごく頑張ってクライアントが求めていることに応えていたよね。

ニシムラ:最初はクライアントとうまくコミュニケーションが取れず苦労しました。時間がないなかでどうすればスムーズにいくか考え、積極的にクライアントの意見を聞いて歩み寄るようにしたら、すごく進行しやすくなりました。

そのとき「どうしたら自分の味方になってもらえるか」を考えることが大事だと気づいたんです。

大知:ちょっとした話し方とか、意識の違いで本当に状況が変わるよね。ニシムラは人一倍芸術的なセンスがあるから、これからもそのコミュニケーションのコツを忘れないようにすれば完璧だと思う。

ニシムラ:自分なりの雰囲気にクライアントを巻き込めるように頑張ります。

大知:萩原はとにかく真面目だから、入社前はうちの会社に合わないんじゃないかという声もあったんだよね。

萩原:それこの前、言ってましたね。

大知:まあ、みんなオープンに何でも話すからね。うちは一人が担当する仕事量も多いから、真面目さゆえにつぶれちゃうかもしれないと思って。でも実際に働く姿を見ていると、すごく努力しているんだよね。グラフィックの勉強もしているし。

萩原:そうですね。もっと仕事の幅を増やしたいと思って、勉強しています。忙しさがポジティブに作用しているんです。ぼくのなかでは、こういう話題も腹を割って話せるのが嬉しい。先輩の期待に応えるためにも、頑張らなきゃと思います。

やる気がチャンスにつながる。ヴィレッジが求める人物像とは?

最後に、これから一緒にヴィレッジの仲間としてどんな人と働きたいかが語られた。

萩原:ぼくは、物事を投げ出さない真面目な人に来てもらえると嬉しいですね。クオリティーを追求すべきところと、気楽にやるところのメリハリをつけられると良いと思います。

ニシムラ:私は、相談しやすく、コミュニケーションが上手な人が良いです。私がコミュニケーションを取るのが苦手なタイプなので、サポートしてもらいたいです。

大知:まず大前提として、映像が好きな人。その気持ちがあるからこそ、前向きに頑張れるし、できることも増えてきます。ヴィレッジではバラエティー豊かなジャンルの映像を担当できるし、演出から編集まで幅広い制作スキルが活かせる。やりたいことを叶えるチャンスにもつながると思います。

  • Profile

    株式会社ヴィレッジ

    株式会社ヴィレッジは、テレビCM、MV、番組など多彩な映像作品を手がけるディレクター集団。所属ディレクター全員がAfter Effectsを使用したモーショングラフィックス・デザインもできることが特徴です。今回はテレビCMやWEB動画といった、広告映像を制作するクリエイターを募集します!

    所属クリエイターの得意ジャンルはバラバラ。だからこそ、自分では思いつかない切り口のアイデアが生まれやすい環境です。たとえばおもしろさが求められる企画なら、バラエティ畑の人に相談してもOK。異なる発想に触れることで、自分の引き出しも広がります。また、クライアントと現場スタッフの間に立つディレクターは、ともすれば孤独になりがちな仕事。仲間と同じ悩みを分かち合い、協力しあえる安心感は絶大です。

    「プロデューサーやプロダクションマネージャーの経験はあるけど、やっぱり演出をしてみたい」「会社の変なルールに縛られて、思い通りに制作できない」といったジレンマを抱える若手も大歓迎。パワフルな先輩ディレクターたちと、楽しみながら映像をつくれる会社です。