
「こんな会社が欲しかった」から起業。元Netflixマーケターが立ち上げたLampTokyoのクリエイティブとは

株式会社LampTokyo
- #オフィスがきれい
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- 2024.12.24
- FEATURE
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ソニーとNetflixでマーケティング・広告宣伝を担当していた的場タカキさんが、2018年に創業したマーケティング&クリエイティブカンパニー、株式会社LampTokyo。的場さんが事業会社でクリエイティブにたずさわりながら思い描いた「こんな会社があったなら」という理想を実現する会社として、マーケティングやブランド戦略の立案からプロモーション施策のプランニング、クリエイティブの企画制作までを一気通貫で手がける。
本記事では、代表取締役CEOの的場さんと、創業後すぐの頃から二人三脚で会社を運営してきた取締役COOの吉野允規さんを取材。少数精鋭のチームでありながら、クライアントから磐石の信頼を勝ち取り、ビジネスを動かす強固なクリエイティブをつくり上げるLampTokyoの秘密に迫った。
- テキスト・取材:原里実
- 編集:吉田薫
- 撮影:タケシタトモヒロ
「良い広告をつくることがゴールではなく、ビジネスを動かすことが何より大切」
—まずは、会社を立ち上げたいと思うようになったきっかけを教えていただけますか。
的場:僕はもともとソニーとNetflixで、合わせて15年ぐらいマーケティング / ブランディング/ 宣伝広告制作まわりの仕事をしていました。広告をつくる際は、広告代理店、制作会社、クリエイターとさまざまな人が携わりますよね。そのなかで、事業会社はビジネスの目標達成のためのマーケティング戦略を描き、広告代理店は施策のプランニングを行ない、制作会社は質の高いクリエイティブをつくりあげる、という役割分担があります。
それぞれの力が、プロジェクトとしてのひとつのゴールに向かって最大限発揮されたとき、ビジネスを本当に動かせるような素晴らしいクリエイティブが生まれる。そういう体験が、15年間のなかで何度かありました。でも、理想通りの成果を生むのはそう簡単ではなくて。毎回“ビジネスを動かすクリエイティブ”を実現するためにはどうしたら良いのか? と日々考えていたんですね。

的場タカキさん。(株)LampTokyo CEO / マーケティング・クリエイティブディレクター。大学卒業後、ソニー株式会社に入社。ソニー製品およびPlayStationのチーフマーケターとして、日本・アジア諸国におけるハードとソフト両面のマーケティング戦略、プロモーション施策に従事。その後、Netflixに入社。マーケティング・クリエイティブマネージャーとして、日本事業の立ち上げ、ブランディング、映画・ドラマ・アニメ作品のマーケティング、クリエイティブの企画制作をリード。2018年LampTokyo Inc.を創業
的場:そのなかで、ビジネス・マーケティング・クリエイティブという3つの領域を分断するのではなく、一気通貫で進められる会社がもしあったら、そういう会社と仕事をしたいと思った。探したのですがなかなか見つからず、だったら自分で立ち上げちゃおうと思ったのが、最初のきっかけです。
—吉野さんは、どういった経緯でジョインしたのですか?
吉野:会社立ち上げの1年後くらいに声をかけられました。前職で的場がクリエイティブを担当していた頃に、同僚としてプロマネを担当していて。0から1をつくるのが好きなタイプなので、LampTokyoという新しい会社をつくり上げていくことに魅力を感じて飛び込みました。入社当時はプロマネとして入り、いまは社内の組織づくりを主に担当しています。

吉野允規さん。COO / オペレーションディレクター。Sony Interactive Entertainment(PlayStation)にてオンラインストアの販売企画、運営オペレーションを担当後、海外ゲームメーカー向けのアカウントマネージャーを経て2018年にNetflixに入社。Netflixの映画・ドラマ・アニメ作品におけるマーケティングオペレーションを担当。2020年、オペレーションディレクターとしてLampTokyoに参画
—「ビジネスを動かすクリエイティブ」を大切にしているのは、事業会社にいた的場さんならではですね。
的場:そうかもしれないですね。ありがたいことに、ソニーでもNetflixでも、会社の注力案件を経験させてもらっていて。ソニーでは、PlayStation4発売時のプロモーションや、『ドラゴンクエスト』シリーズなど。Netflixでは、ブランディング施策の『人間、明石家さんま。』や『DEVILMAN crybaby』をはじめとしたアニメ作品全般ですね。LampTokyo創業後には『全裸監督』の広告プランニングを担当したりもしました。
そのなかで、良い広告をつくることがゴールではなく、ビジネスにつながることが何より大切であるという考えが、自分のなかに染みついていきました。SNSで話題になったり、有名な広告賞を取るよりもターゲット顧客に響いてビジネスをしっかり動かすことがいちばん大事。
事業会社は業績が悪くなると、宣伝費がいちばん最初に削られるんですよ。宣伝広告費を「お金の無駄遣い」みたいに思う人も社内にはいるなか、貴重な予算を工面して発注してくれていますので、費用対効果をしっかり出すことは最低限やらなければいけないと思っています。
「クライアントと受託」の垣根を超えてチームになる
—LampTokyoは、少数精鋭でありながら、CMからウェブ、SNS運用、PRイベントなど多岐にわたるアウトプットを実現しています。マーケティング戦略に沿ったクリエイティブをつくり上げるために、どのようにチームアップをしてプロジェクトを進めているのでしょうか?
的場:社内にはクリエイティブディレクターとプランナー、プロジェクトマネージャーがいて、その都度必要なアウトプットに応じ、外部のプロダクションや映像監督、カメラマン、エディター、デザイナーなど様々なクリエイターと組んで制作を進めていきます。
しっかりとビジネスにつなげるために、まずはマーケティング戦略をどうつくるかが非常に重要です。それを「地図」としてクライアントにもクリエイターにも共有し、途中、判断に迷いが出るようなことがあれば、必ずそこに立ち戻る。プロジェクトの成否は、この「地図」の良し悪しで大きく左右されるように思います。
だから、クライアントのなかですでに戦略ができていて、それに沿ったプロモーション企画だけを求められている場合でも、提示された戦略に疑念が生じれば、そこから提案させていただくこともありますね。

LampTokyoのWEBサイトに掲載されている、クライアントとの対談。クライアントの課題を自分ごととしてプロジェクトを進行する姿勢を具体的なプロジェクトを通して語られている
—戦略まで食い込んでいくにあたって、クライアントとの関係づくりや一歩踏み込んだコミュニケーションが重要になると思います。どのように工夫していますか?
的場:発注者、受注者という関係性ではなく、ひとつのプロジェクトチームとして関係性を築くことを大切にしています。クライアントからわれわれに、気になることを言ってもらうことはもちろん、こちらからも伝えるべきことはきちんとお伝えするようにしています。
「ここはチーム全体で話し合ったほうが良い議論になる」という重要な局面では、社外のプロダクションやクリエイターも含めた全体会議を行なって、直接話す場を設けます。「クライアントさんとこんなに近い距離感で議論できるのは、LampTokyoの案件だけです」とクリエイターに言ってもらえることも多いですね。

LampTokyoオフィスの壁に装飾された、LampTokyoのステッカー。社名には「企業や商材にランプのように光を当てることで社会に貢献する」という意味が込められている
的場:象徴的だなと思ったのが、昨年LampTokyoの5周年を記念して、いつもお世話になっているクライアントやプロダクション、クリエイターをお招きして謝恩イベントを行なったんですよ。そのときに、クライアントの宣伝部長と、実際に手を動かしてくれているフリーのカメラマンが、仲良く談笑していて。それは、普段仕事でコミュニケーションがとれているからこそなんですよね。
僕が事業者として仕事をしていたとき、クリエイターとの間には、代理店がいて、プロダクションがいて、すごく距離がありました。でもここでは直接、お互いリスペクトし合って話している。それがとてもLampTokyoらしいなとしみじみ思いました。
愛情があるかないかでクリエイティブは変わる。温度のあるチームをつくるための工夫
—ワンチームとして信頼関係を築くためには、コミュニケーション方法のほかに、工夫されていることはありますか?
的場:アサインするスタッフの興味範囲とクライアント / 商材のマッチングは大切にしています。事業者側がいちばん気にするのは、プロジェクトに携わる人が、その会社の商品やサービスを深く考えてくれるか。言い換えれば、どれだけ思いや愛情を持ってくれているかだと思います。クライアントは毎日、自社や商品のことを考えているわけですから、僕たちが「数ある案件のひとつ」ととらえて仕事ととしてこなしているようだと、その温度差は必ず伝わってしまいます。
実際、愛情を持っていることで、その商品のことを深く考え、悩み、もっと学びたいという姿勢が絶対に生まれる。それが結果的にマーケティングプランやクリエイティブのクオリティーを高めるということを、僕はこれまでに身をもって体験してきました。だからこそ、そういう関係性をしっかり実現できるようなチームづくりというのは、社員・社外パートナー含め、いちばん大事にしていますね。
的場:おかげさまで、クライアントから「私たちよりもLampさんのほうがうちの商品に詳しいかもね(笑)」と言っていただけることも結構あって。もちろん、その都度かなり勉強はしていますし、それでももちろん事業者側の専門家には敵うはずないんですが、「姿勢」は感じてもらえているのかなと思います。そして、そこから生まれる視座の高いディスカッションが、必ずクリエイティブに良い影響を与えると信じています。
クリエイティブの質を保つために、むやみに案件を増やさない
—LampTokyoのメンバーが一つひとつの仕事に対して思いや愛情を持って働ける環境をつくるために、行なっている工夫はありますか?
吉野:クリエイティブの質を保つためにも、すべての依頼案件をお引き受けしているわけではありません。
いま一緒にお仕事をさせていただいているクライアントは、大前提として、人として尊敬できる方が多いと思います。会社のビジョンや自社製品にパッションを持っているとか、人や社会のために商品・サービスを提供しているとか、そういったところですね。だからこそ、相手をもっと知りたいという気持ちが弊社のメンバーのなかに自然と芽生えるのだと思います。
的場:実際に案件を進めていくとなると、どうしても「なんで? どうして?」とクライアントにたくさん質問しながら課題を深掘りしていくことが必要になります。すると必然的に、会社や商品に対する思いがしっかりある相手でないと、われわれがいかに頑張っても、ありがた迷惑になってしまう。そういう意味で、温度感が合うクライアントとお仕事することを大事にしていますね。
—良いクライアントと働けることは、社員のモチベーションにもつながりそうですね。
的場:そうですね。クライアントの「外部の宣伝部」のような位置づけで、映像制作からウェブサイトやSNS、イベントなど多岐にわたって任せていただいていることも、モチベーションになっていると思います。どのクライアントさんも、下請けや業者という扱いではなく、一緒に働くチームメンバーとして信頼してくださっているのは本当にありがたいことです。
クライアントとの信頼関係のなかで仕事ができていることは、効率性や働きやすさにもつながります。先ほど「地図が重要」という話をしましたが、案件のスタート時に一貫した戦略をクライアントとしっかり握ることができているので、その後の細かな意思決定は「地図から逸れてはいないか」で判断すればよく、コミュニケーションが非常にスムーズなんです。
そのおかげで、仕事量はそれなりに多いと思いますが、極端な長時間労働や深夜労働などはないような体制がつくれているかと思います。会社のメンバーには、プライベートな時間も大切にして、自分らしく生きることを大切にしてほしいと考えているんです。

池尻大橋の複合型のスペース「大橋会館」の1室にオフィスを構える
立場も役割も関係なく「正直であること」が、心地よいコミュニティをつくる
—LampTokyoでは、経営者との距離が近いことも魅力のひとつだと思います。メンバーとのコミュニケーションにおいて大切にしていることはなんでしょうか?
吉野:いちばんは透明性です。隠し事をしないこと。こちらの気持ちも正直に伝え、助けてほしいときは助けてと言う。そうすると相手も正直でいてくれるし、頼ってくれやすいのではないかと思っています。
メンバーのやりたいことと会社の求めることのあいだでギャップを生まないという意味でも、「何をやりたいのか」をこまめに話し合って、会社で提供できることとのすり合わせを正直に行なっています。やりたいことをいますぐには実現できなくても、しっかりと実現までのタイムラインを引いて伝えるとかですね。
マネジメントのスタイルとしては、目標だけはしっかり伝えて、それをどう達成するかはコントロールしないように心がけています。案件一つひとつに対して「自分が責任者である」という自覚を持ってもらったうえで、やり方は自由に任せ、うまく進行していないときにだけアドバイスをする。その人がやりやすいように進めることが、活躍できるいちばんの近道だと思っています。

取材当日も自然と談笑が始まり、柔らかなチームの雰囲気が感じられた
的場:僕たちからメンバーへだけではなく、メンバー同士でも、フィードバックを直接言うというカルチャーは大切にしています。誰かが誰かの愚痴を言っているのを聞いたら、「直接話そう」と当人同士を橋渡しします。
言いにくいことを言うのって、やっぱり苦手な人もいます。でも、入社してすぐは苦手だった人も、直接フィードバックし合うことを続けているうちに徐々に変わってくるんですよ。フラットでオープン、率直なコミュニケーションを行なうことが、メンバー同士の信頼関係、ひいては良いチームづくりにつながると考えています。
—最後に、どんな人と働きたいかを教えてください。
吉野:同僚からのフィードバックに対して100%同意はできなくても、「そういう視点もあるんだな」と理解して受け入れられるような柔軟なマインドを持っていることは大切だなと思います。チームワークは大切にしつつも、内なる炎を燃やしているというか、自分の軸やパッションをしっかり持っている人に魅力を感じます。
的場:僕は、はぐれ者みたいな人が好きなんです。世間から「めんどくさい人」とか、「曲者」と思われてしまう人に興味があって。日本経済が衰退する原因になったのって、そういう異端児のような人が活躍しにくい、生きづらい社会になっていることが大きいんじゃないかなと勝手ながら思っているんですよ。
LampTokyoは小さなコミュニティですが、だからこそ、 社会で居場所がないと感じているそういう人たちの個性を殺さず、短所よりも長所を伸ばすことができたらいいなと思います。その強烈な個性が、きっと私たちにも武器を与えてくれるはずですから。
Profile

こんにちは!
LampTokyoでは、「ビジネスを動かすクリエイティブ」を大切にしています。
ビジネス・マーケティング・クリエイティブという3つの領域を分断するのではなく、統合的にアプローチしています。クライアントが直面している課題にどっぷり浸かり、その想いやビジョンを大切にしながら、抱えている課題やニーズを解決する戦略を描き、ビジネスに直結するクリエイティブを提供することを心がけています。
■メンバーが活躍できるための環境づくり
私たちはすべての依頼案件を引き受けているわけではありません。
「会社のビジョン・自社製品にパッションを持っている」「人や社会のために商品・サービスを提供している」など、相手の気持ちに共感できる温度感が合うクライアントと仕事をさせていただいています。このようなクライアントとの信頼関係により、日々のコミュニケーションが円滑で、効率的に仕事が進められるため、極端な長時間労働や深夜労働がない体制が整っています。
LampTokyoのメンバーにはプライベートな時間も大切にして、自分らしい生き方を大切にしてほしいと考えています。
■柔軟性と個性を尊重するオフィス環境
LampTokyoでは、できる限り上下関係をなくし、フラットな関係を大切にしています。メンバーは20代から30代の男女で構成されており、それぞれが自分の専門性を活かしながら働いています。ちなみにお互いを名字で呼ぶことはなく、下の名前やあだ名で呼び合ったりと年齢差などの垣根はあまりないです!
勤務形態はフレックスタイム制で、オフィスへの出社は週3回を基本とすることで(毎日出社しているメンバーもいます)、柔軟な働き方を可能にしています。またオフィス1階にはカフェが併設されており、打ち合わせの際に使用したり出社した社員もよく休憩時に利用したりしています。スタッフみんなが自分らしい生き方を大切にできるよう、日々のコミュニケーションをスムーズにし、働きやすい職場環境を心がけています。
〜勤務時間〜
・フレックス制(コアタイム:10:00~16:00)
・休日:土曜日、日曜日、祝日
■受発注の関係を超えたパートナーシップ
また、私たちは「クライアントと受発注という関係を超えて、ひとつのチームとして協力し合うことを大切にしています。お互いに率直に意見を交換し、必要なときには社外のプロダクションやクリエイターも交えて忌憚なく意見を出し合う場を設けています。
これにより、クライアントやクリエイティブスタッフとの距離感が近く、LampTokyoが目指す「ビジネスを動かすクリエイティブ」作り出すことができています。
■一緒に未来を創りましょう!ご応募お待ちしています
意欲と挑戦心を持つ方には、職種や年齢に関係なく大きな裁量をお任せしたいと思っています。私たちと一緒にパッションを持って仕事に取り組んでくださる方のご応募をお待ちしています!
マーケティング・クリエイティブを学びたい人、大歓迎!