Special 特集・PR

「普通のWEB制作会社」だからこそ、これからも業界をサバイブできる

株式会社アンタイプ

日本地図国内最大手のゼンリンをはじめ、自動車や建設、食品など多岐にわたるコーポレートサイト制作を手がけるアンタイプ。彼らのクライアントワークは直接、企業と二人三脚で仕事を進めることも多く、依頼のリピート率も非常に高いという。社員数7名と小規模なアンタイプが、なぜ世界的企業から厚い信頼を得て成長を続けられるのか。彼らの仕事哲学を聞くと、意外にも「キーワードは“普通”なこと」という言葉が飛び出した。その真意を、クリエイティブプロデューサーの三木輔さんとフロントエンドエンジニアの尾形典映さんに聞く。

取材・文:阿部美香 撮影:豊島望(2016/08/25)

WEB業界の“ノームコア”

ファッション界で見直されているトレンドの一つに“ノームコア”がある。Normal(ノーマル) とHardcore(ハードコア)を融合したノームコアは“究極の普通”を意味するワードだが、その根底にある思想は、シンプルさと上質さを兼ね備えた普遍性こそが、新しさと心地よさに繋がる、ということ。この発想は、ファッションだけに留まらないのかもしれない。“ノームコア”なWEBデザインを追求しているのが、アンタイプというデザイン集団だ。

三木:アンタイプは今年で10年目を迎えるのですが、そもそも社名の由来は、カタチあるものに囚われたくないという想いから。僕らの仕事はWEBデザインがメインですが、WEB、紙媒体に囚われず、伝統的なものなども組み入れながら、型にはまらないデザインを生み出してきました。

では、会社としてのアンタイプは、どういう集団なのか? 取材前、「アンタイプの最大の特徴は?」と伺ったとき、三木さんは「“普通”なこと」と答えていた。アンタイプにとっての“普通”とは、けっして“凡庸”でも“平凡”でも“何の変哲もない”ことでもないという。

三木:実は最近、「アンタイプってどういう会社?」と聞かれる機会も少なくて。コンペでいただく仕事もありますが、「お付き合いのある会社から噂を聞いて」とか、以前、会社ぐるみでお付き合いがあり、他の会社に行った方から弊社を指名いただくことも多い。なので、改めて「こういう会社です」と主張する機会がそもそもないんですよね(苦笑)。

クリエイティブプロデューサー 三木輔さん

クリエイティブプロデューサー 三木輔さん

そんなクライアントからのアンタイプの評価は、「間違いのないデザイン」を提供し、さらに「そこにプラスアルファがある」ことだと言う。いわゆるナショナルクライアントとの仕事が多いのも、信頼度の高さによるものだろう。

三木:僕らもそれはよく感じています。うちは一度お付き合いいただいた大きな企業様のリピート率がすごく高い。オーダーを着実にこなしつつも、求められている以上の質を提供できているからこその結果かなと。基本を固めつつ、時代のトレンドにもアンテナは常に立てています。

仕事への取り組み方が、一丸となっているのもアンタイプ流。社員数7名という、アットホームな集団だからこその良さがそこにある。

尾形:デザイナー、エンジニアと一応役職は分かれていますが、仕事の垣根を作らず、一つの案件に関してほぼ全員でアイデアを出しながら取り組んでいます。デザイナーがコーディングを手伝うこともありますし、エンジニアが技術面からデザインに対するアイデアを出す場合も多いです。だからといって、仕事上で言い争いなども一切なく。お互いが主張を否定しないで、「なるほど」と納得するところから始まるので、失敗があったとしても、どうすれば良くなるかをみんなで考えていけるんです。

アンタイプならではのそんな職場の空気感は、クライアントワークにも活かされている。言われたことをそのままこなすだけでは、クリエイティブにはならないからだ。

三木:クライアントさんとの付き合いでも、上下関係ではなく良きパートナーシップを取れるよう、一緒にものづくりをしているという視点がブレないように、積極的な提案をしていきます。そのあたりのバランスは、上手く取れているという自負がありますね。

トレンドを取り入れることが、常に正しいとは限らない

そんなアンタイプが手掛けたクライアントワークの中でも印象的だったというのが、国内最大手の地図サービス会社ゼンリンとのプロジェクト。Googleマップなど、世界規模のサービスにもコンテンツを提供する大企業だ。

三木:代理店経由でホームページのリニューアルをやらせていただいたのが最初で、その数年後、今度は直接ご依頼いただきました。既に彼らは紹介したい内容が決まっていて、「これで何ができるか?」というご相談でしたから、こちらからもいろいろな提案ができ、とても盛り上がった仕事です。ゼンリンといえば、歴史のある地図の会社なので、これまでとホームページをガラリと変えることに、会社としてははじめは抵抗も大きかった。とはいえ、これからは新しい地図の在り方というものを、ゼンリンとしても提示していきたいという希望も大きかったので、ゼンリンの試みとしては初となる、視覚的に遊びのあるコンテンツを提案していきました。コーディングだけでも約2か月ほどかかりましたが、どの部署のみなさんにもかなりご満足いただけたと聞いています。

尾形:ゼンリンの堅いイメージをくつがえすサイト制作は、とても印象的です。自分としても、HTML5のCanvasの活用や地図を3Dで表現するノウハウなど、ゼンリンの案件があったからこそ挑戦できた技術も多かったですね。

フロントエンドエンジニア 尾形典映さん

フロントエンドエンジニア 尾形典映さん

「会社が今、何をしているか」「これからどうありたいか」の両方を、具体的な表現に落とし込むのが企業のコーポレートサイト制作のあり方。ナショナルクライアントをメインにするアンタイプにとっては、企業全体の意図を汲み取る難しさも当然ある。

三木:コーポレートサイト作りは、ただ目新しい見せ方を提案すればいいわけじゃないんです。新しい技術やWEBデザイン界のトレンドを入れたくなる気持ちは、デザイナーなら誰もが持っていると思います。でも大企業、老舗の企業ほど、一気に新しいものを採り入れることに抵抗がありますし、業種やコンテンツの内容に沿わない新規性は、むしろ邪魔になる場合も多い。大切なのは、企業自体のコンセプトを最も表現できる手法、技術を採り入れながら、企業コンセプト自体をクリエイティブに落とし込むことなんです。

そこでアンタイプが大事にしているのは、企業のコンセプトにまず立ち戻ることだ。

三木:コアに持つべきは、やはり社長さんの言葉なんですね。ただし、大企業であればあるほど部署も多いですし、関連部署間で理念の噛み砕き方も違っている。その違いをコンセプトに沿いながらギュッと凝縮することで、企業がどの方向を向いているのかをチェックしながら、統一感を出していくことが大切。海外のオシャレなサイトを真似しても「分からない」と言われてしまいますから、新規性とスタンダードをいかにバランス良く配合するかが、いちばんのポイントになりますね。

Next Page
「あうん」の呼吸で、WEB表現のニュアンスを共有することが肝

この企業で現在募集中の求人