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スマイルズのWEBデザイナーに学ぶ、本気の上流クリエイティブ術とは?

株式会社スマイルズ

食べるスープの専門店「Soup Stock Tokyo」やセレクトリサイクルショップ「PASS THE BATON」をはじめ、業界の枠にとらわれず事業を展開するスマイルズ。最近では、さまざまな職能をもつ社員が自分自身を「商品」として提供するサービス「業務外業務」をスタート。そんなユニークとも、キテレツともいえる発想を実現させる要となる部署が、クリエイティブ本部だ。アーティストとしての顔も持つ代表の遠山正道さんが強烈な個性を放つスマイルズだが、ともに働くスタッフたちも一筋縄ではいかない熱いクセ者ぞろい。そんな彼らが今回、WEBデザイナーを募集している。いったい、どんな人材を求めているのだろうか?

取材・文:島貫泰介 撮影:豊島望(2017/12/15)

スマイルズ流クリエイティブのルール「職種に依存しないこと」

中目黒駅から徒歩5分ほどのビルに、スマイルズの本社はある。春には桜が咲きほこる目黒川沿い。同じビルには病院が入居し、通院するおじいちゃんおばあちゃんとエレベーターに乗り合わせることも多い。「世の中の体温をあげる」はスマイルズが掲げる理念の一つだが、ここもなんとなく人の体温を感じさせる場所だ。

今回話を伺ったのは、取締役でクリエイティブ本部本部長の野崎亙さん、WEBデザイナーの福永英樹さん、広報・PRの蓑毛萌奈美さんの三名。今回、彼らはWEBデザイナーを新たに募集したいと考えている。しかし理想の人物像を聞くと、これもまた一筋縄ではいかない、確固たるこだわりがあるという。

ー単刀直入に伺います。スマイルズが求める理想のWEBデザイナー像を教えてください。

野崎:スマイルズはクライアントワークも行いますが、「Soup Stock Tokyo」をはじめとした自社事業を中心に展開してきた会社なので、そもそも「WEB業界」「デザイン業界」に属していないんです。もちろん弊社のデザイナーは、アウトプットとして、WEBも紙もデザインするのですが、いわゆる「WEBデザイン」という括りで仕事をしていない。というか、その括りを先入観として抱いている限り、スマイルズでの仕事は成り立たないと思っています。

取締役・クリエイティブ本部本部長 野崎亙さん

取締役・クリエイティブ本部本部長 野崎亙さん

ーそれはどういうことでしょうか?

野崎:WEBの技術が進歩してきたなかで、デザイナーやエンジニアなどの職域が細分化されて、それぞれがプロジェクトの全体像を把握しながら仕事をする機会が減っていると思っていて。プロフェッショナルであるという意味ではとても良いことですが、スマイルズではもっと一人ひとりがプロジェクトに包括的に関わってもらいたい。たとえば、「私はWEBデザイナーだからグラフィックはわかりません」というのはアウトなんです。

スマイルズが仕事をするうえで大切にしているのは「目的」。「何のためにするのか?」を起点に、「問い」を立てられる人材を重視しています。だから、専門領域としてWEBデザイナーでありながらも、クライアントやその先にいるユーザーが求めている価値を発見できる人に来てほしい。極論を言えば、最終的なアウトプットはWEBじゃなくてもいい。プロジェクトという名の大きな川の上流までさかのぼって、ときとして「WEBはいらない!」と言い切れる人に出会いたいんです。

身体に染みついた「WEBデザイナー」というプライドや考えを捨てることで、殻を破ることができた

ークライアントの課題解決において、WEBは数ある手段の一つでしかないということですね。WEBデザイナーの福永さんは、そんなスマイルズで働いてみていかがですか?

福永:入社して7年が経ちますが、前職はグラフィックとWEBを専門とする制作会社に勤めていました。スマイルズに転職して明らかな違いを感じたのは、周囲の人たちの多様さですね。

たとえば「Soup Stock Tokyo」には、商品部や営業部など、いろんな部署があり、クリエイティブ本部のなかにも店舗開発を担当するスタッフが在籍している。そういった人たちが席を並べる環境ですから、WEBやデザイン業界のマナーに則った仕事のやり方では、そもそもコミュニケーションできないことが多くあるんです。正直言うと、入社当初は環境になじめず、殻に閉じこもっていた「暗黒時代」がありました(笑)。

WEBデザイナー 福永英樹さん

WEBデザイナー 福永英樹さん

野崎:一般的な制作会社の場合、プロデューサーやディレクター、デザイナー、エンジニアなどの役割分担があって、業務上のコミュニケーションも定型化されますよね。でも、スマイルズでは「ひょっとしたら、あなたならできるかも?」と、自分の職域外の仕事を丸投げされることがざらにある。だから制作会社とは仕事のなり立ち、関わり方がまるで違うんです。あえて強い言い方になりますが、お題に対して職域の範囲内でしか対応できない人に「あなたには何もできないんですか?」と思っちゃうこともあって。

それは入社当初の福永もそうでした。そのころ、私が何度も伝えていたのが、お題に対してWEBデザインの範囲で答えようとするのではなく、「Why(なぜやるのか)」「What(何をやるのがベストなのか)」をとことん考え抜いて、クライアントに問題解決のストラテジーから逆提案すればいいということ。そのやりとりのなかからいくつものアイデアが生まれ、やがて「How(いかにやるのか)」に編まれていく。「WEBデザイン」の専門性は「How」として必要になったときに発揮してくれればいい。まずは「Why」と「What」を思考することが大切なんです。

スマイルズが考える「クリエティブのたしなみ」(画像提供:スマイルズ)

スマイルズが考える「クリエティブのたしなみ」(画像提供:スマイルズ)

福永:その思考のスイッチが入るようになって、仕事が自ずとドライブするようになりました。それまでを振り返るといろんな衝突がありましたね……。たとえば「ブログを立ち上げたい」という他部署からの依頼がありました。でも、自分の経験からすると、絶対にあとでつまずくのが手に取るようにわかったので、「いまの段階でブログはつくりたくないです」と断ってしまったこともありました。

ーWEBデザイナーの視点から、リスクを発見して断ったわけですね。

福永:でもいま思えば、依頼してくれたスタッフは、経験や知識のないなかで、これまでにないかたちのアウトプットを必要として「ブログがほしい」と言っていたのかもしれない。そこを「Why」や「What」で掘り下げていけば、ブログだけにこだわらず、他の解決策があったかもしれませんよね。だからこそ、依頼主の想像を超える提案をすることが大事なんです。

ぼくの肩書はWEBデザイナーですが、イベントやワークショップの制作を担当することもあります。自らの職域に依存しないという考え方は、クリエイティブ本部のスタッフ全員に共通する考え方だと思いますね。身体に染みついた「WEBデザイナー」というプライドや考えを捨てることで、ぼくは殻を破ることができました。

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「Soup Stock Tokyo」の成功体験にこだわることが、本当に大切なのか? を自ら問い直した