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若者の言葉を翻訳するのが仕事。広告制作QT by quark tokyoがヒットを生む理由

株式会社Quark tokyo

「QT by quark tokyo」は、10代を中心としたジェネレーションZ世代をターゲットにしたQuark tokyoの専門チームだ。戦略立案から企画・制作・データ解析・メディア配信まで、包括的なデジタルクリエイティブを手がける。特徴は、クライアントと真摯に向き合うコミュニケーションと、職種にとらわれない主体的な働き方だ。なぜQT by quark tokyoは若者の気持ちを理解し、刺さるクリエイティブを実現できるのか。クリエイティブディレクターで代表のオノダ タカキさんとシニアアカウントプランナーの石川綾子さんに、広告クリエイティブの真髄やこれからのクリエイター像、そして独自のワークスタイルを訊いた。

取材・文:笹林司 撮影:豊島望 編集:青柳麗野(CINRA)(2019/04/05)

メンバー全員が主体者になり、スピード感を持って制作する

—QT by quark tokyoは、どのような組織なのでしょうか?

オノダ:映像制作会社のAOI Pro.グループのなかにコンテンツマーケティング支援を行う「Quark tokyo」が設立され、若者をターゲットにした専門チームとしてQT by quark tokyoがあります。ぼくらの仕事内容を説明しようとすると結構悩ましいですね。広告会社でもあり制作会社でもある。ビジネスっぽくいえば、既存とは異なる新しいコミュニケーションが必要な若者をターゲットにして、彼らに最適化されたマーケティング戦略の立案とクリエイティブディレクション、制作プロデュースをしています。

クリエイティブディレクター / QT by quark tokyo代表のオノダ タカキさん

クリエイティブディレクター / QT by quark tokyo代表のオノダ タカキさん

—クライアントからの依頼に対して、どのような体制をとっているのでしょうか。

オノダ:従来の広告制作の場合、クライアントから依頼を受けたら、まずはフロントマンになり得るクリエイターが案件のヒアリングを行います。それを一度持って帰ってきてプランナーやアートディレクターらに伝え、相談したことをまたクライアントと打ち合わせる。実際に制作段階に入ると、デザイナーらが新たに加わり、さまざまな人が関わります。しかしこれでは責任の所在も曖昧になるし、スピード感も生まれにくいのではという課題感をずっと持っていました。

QT by quark tokyoでは、クリエイティブディレクターのぼくだけでなく、できるだけ制作にかかわるメンバー全員でヒアリングに行きます。それぞれが主体者となってクライアントの課題解決に取り組み、意志の疎通で責任の所在を明確にしながら、スピード感を持って制作を行っています。

石川:QT by quark tokyoは、正社員でいえば7人、契約社員を入れても13人ほどの小所帯です。しかし、このサイズ感だからこそスピード感を持てるし、きめ細かい対応も可能になっていると思います。

シニアアカウントプランナーの石川綾子さん

シニアアカウントプランナーの石川綾子さん

—ターゲットを若者に絞っていますが、これにはなにか理由があるのでしょうか。

オノダ:きっかけは、2017年2月にロッテのチューインガム「Fit’s」のプロモーション動画『2年F組Fit’s組〜日本最強のクラス〜』を手がけたことですね。テレビCMではなくYouTubeを利用したことに加え、開始1か月で動画再生回数が1,000万回を突破して、ありがたいことに大きな話題になりました。それ以降、若者向けの案件が増えてきたので、だったら突き抜けてもいいのではないかという判断で若者に特化したんです。

若者ということで、世の中的には、QT by quark tokyoはミレニアル世代をターゲットにしていると思われているのですが、正確にはジェネレーションZですね。ミレニアルは、1980〜2000年初頭に生まれた世代のことで、ぼくもミレニアルです。ジェネレーションZは1995〜2010年頃に生まれた世代といわれており、つまりは10代のことです。育った時代も学生時代の流行も違う10代から30代までを一括りにしてプロモーションをするのは、なかなか難しいですよね。

『2年F組Fit’s組〜日本最強のクラス〜』プロモーション(画像提供:QT by quark tokyo)

『2年F組Fit’s組〜日本最強のクラス〜』プロモーション(画像提供:QT by quark tokyo)

ジェネレーションZの言葉を、大人にわかりやすく「翻訳」するのが仕事

—ミレニアルとジェネレーションZでは、広告コンテンツのつくり方は異なるはずです。それぞれの世代について教えて下さい。

オノダ:物事に対する感性が全く異なるので、アプローチの仕方は当然違ってきます。世代別の特徴でいえば、個人的な感覚になりますが、世代が上になればなるほど、モノへのこだわりが強い。40代は審美眼に自信があるからモノにこだわり、周りと比較してしまいがち。ミレニアルはそういった大人を見てきているので、力を入れすぎるのは「ダサい」と感じる。だから、意図的にさりげなくしたほうが格好いいと思っています。ジェネレーションZは、もはやそんなことも意識していないほど自然体です。

あくまで例えですが、話題のドリンクを飲むとしたら、40代は西麻布とかにある会員制のリッチな店に行く。ミレニアルは、流行りに飛びつくのは嫌だから、こだわりのある店を探したり、別のドリンクを見つけようとしたりする。ジェネレーションZは、ミレニアルのように深く考えず、流行りとか話題とか関係なく美味しいならいいじゃんって素直に飛びつく。そして、いろいろなツールを知っているのでUber Eatsで頼んじゃうとか。

—ジェネレーションZにどうアプローチしていいか、課題を抱えているクライアントも多いのではないでしょうか。

オノダ:まさに、そういう課題を持ったクライアントにこそ、ぼくらの強みが発揮できる。10代の思っていることを探って、「こういうことを考えているからこんなコミュニケーションはどうか」と、アプローチ方法を提案しています。もしかしたら、ぼくらのやっている仕事は、ジェネレーションZ世代の言葉や動向を大人にわかりやすく「翻訳」することなのかもしれません。

若者を型にはめて、「わからない」と決めつけないことが大事

—オノダさんを始めとしたQT by quark tokyoのメンバーとジェネレーションZでは、世代が異なります。彼らの気持ちをどのようにリサーチしていますか?

オノダ:ジェネレーションZを理解するには、とにかく直接会って話をすることです。そのために、ぼくらはジェネレーションZの女子に向けた動画メディア『Q16 GiRL(キュー・イチ・ロク ガール)』をオウンドで立ち上げました。

これでビジネスをするつもりは全然ありません。オウンドメディアを持つことによって、ジェネレーションZの消費者と直接コンタクトすることが最大の目的でありメリットです。そこで得た動向やトレンド、彼らの考え方などは、クライアントにとっても価値があります。

実際にジェネレーションZといわれる若者と接して思うのは、根本は14歳のときの自分となにも変わらないということ。もちろん、ぼくが14歳のときにスマホはなかったし、アプリゲームで遊んだり、LINEで連絡を取ったりはしていませんでした。

でも、よく話を聞くと、男子は女子が気になるし、女子は男子が気になる。それに、将来に対する漠然とした不安も持っています。大人は、デジタル世代とか携帯依存、個別主義、スクールカーストといった言葉のイメージに引っ張られて、その型にはめて彼らを理解しようとする。違いを見つけようとするのではなくて、同じことを見つけようとすれば、自ずと理解できるようになると思いますよ。

—エースコックのカップラーメン『スーパーカップMAX「体感セヨ!100の衝撃!」』の広告コミュニケーションは、まさにジェネレーションZを理解したからこそ生まれたのかもしれませんね。

オノダ:エースコックさんも、若者に向けてどんなツールで、どんなコンテンツを発信すればいいかがわからないという課題を持っていました。インスタ映えって? インスタストーリーズって? みたいな。ただ先ほども話したように、そういう場合、大抵はわからないと決めつけて、思考が停止しているだけなんですよね。実際、1年くらいエースコックさんと一緒にキャンペーンをやっていますが、担当者の方は、InstagramもTikTokも使いこなすようになりましたよ。

『スーパーカップMAX「体感セヨ!100の衝撃!」』プロモーション(画像提供:QT by quark tokyo)

『スーパーカップMAX「体感セヨ!100の衝撃!」』プロモーション(画像提供:QT by quark tokyo)

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