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「伝え方を進化させたい」。カルチャーメディアQeticが若い世代を求める理由

Qetic株式会社

音楽や映画など、国内外のエンタメ情報を独自の目線で紹介するニュースメディア「Qetic」。これを手がけるQetic株式会社(以下、ケティック)は、自社メディアで培ったノウハウを活かし、企業やブランドのコンテンツマーケティング、地方自治体の課題解決にも携わっている。創業時から大切にしているのは、「人と人とのコミュニケーション」。その核となるのは、「カルチャー」を軸に対象を深く掘り下げる確かなコンテンツ制作力だが、多くのパートナーから信頼を得ている理由はそれだけではない。ケティックの礎にあるナレッジを、代表の宍戸麻美さんと現場で制作に携わる明智沙苗さん、大谷真緒さんの話から紐解く。

取材・文:笹林司 撮影:豊島望(2018/11/01)

有名、無名にかかわらず、良い音楽を紹介したい。強い想いから始まったメディア「Qetic」

—自社のニュースメディア「Qetic」は、どのようなサイトですか。

宍戸:「Qetic」は、2009年に音楽を中心とした情報を扱うサイトとして始まりました。私はもともと音楽プロモーターの仕事をしていたのですが、通常の音楽メディアが、アーティストの格によって掲載するかどうかを決めていることに違和感を覚えていました。メジャー・インディーズ、有名・無名にかかわらず、良い音楽を紹介したいという気持ちから「Qetic」を始めたんです。

代表取締役の宍戸麻美さん

代表取締役の宍戸麻美さん

宍戸:1年目は音楽だけを紹介していました。2年目以降は、「音楽好きの人たちが興味のあること」を軸に、ユーザーの動向を解析しながら、映画、ファッション、テクノロジーなど、他ジャンルにも徐々に拡大していきました。セレクトショップが「ファッション」を核に「ライフスタイル」を提案するように、「Qetic」は「音楽」を核に「カルチャー」を提案しています。

—記事にすべき情報はどのように取捨選択しているのでしょうか。

宍戸:「次のアクションにつながるかどうか」を重要視しています。例えば新しい音楽の情報を知ったら、そこで終わらず、実際にそれを聴いたり、似たアーティストや関連する映画についても知りたくなったりするかどうか。

また、コンテンツを量産するのではなく、一つひとつをより芯の強いものに仕上げることを心がけています。ユーザーが何を欲しているのかを知り、彼らが興味のあるものに対して私たち自身も興味を持って、深く理解することから、企画づくりを始めています。

カルチャーニュースメディア「Qetic」(ウェブサイトより)

カルチャーニュースメディア「Qetic」(ウェブサイトより)

—「Qetic」は来年で10周年を迎えます。長く続く秘訣があれば教えてください。

宍戸:正直、最初の頃はマネタイズできず、諦めかけたことは何度もあります。しかし創業時に、クリエイティブジャーナル誌『QUOTATION(クォーテーション)』の編集長である、アートディレクターの蜂賀亨さんからアドバイスをいただき、その言葉を糧に乗り切ることができました。

蜂賀さんがおっしゃったのは、「続けることが大事」ということ。「たとえお金がなくなって、運営する人が宍戸さんひとりになり、見栄えの美しさを維持できなくなったとしても、個人ブログでもいいから続けたほうが良い」と言ってくれたんです。

この言葉のおかげで「自分の言葉や表現で伝える場を持ち、発信し続ければ必ず伝わる」と信じて、どんな状況でも続ける覚悟を決めることができました。

幸いにも、個人ブログになることなく順調に続けてこられた一因には、記事のネタの選定や細かいライティングの表現、デザインの方向性などすべてにおいて、常に読者の求めるものに合わせて進化し続けてきたこともあると思っています。

—なるほど。

宍戸:ほかにも、デザインの影響は大きかったと思います。「Qetic」でPR記事をつくり始めた頃、クライアントの希望で内容や表現に制約が出て、一時は読者数が減ってしまったこともあったんです。そのときも、デザインによる見せ方を工夫することで乗り切りました。やはり視覚の印象が読者に与える影響はとても大きい。

「Qetic」のウェブデザイナーはコーディングも積極的に行っていて、常に新しい表現方法を実験し、海外で話題の手法を取り入れるのも早い。そして試行錯誤を繰り返しながら、良いものだけを残していく。実験的な表現は失敗することもありますが、さらにいいサイトをつくるためのヒントに必ずなります。

新人にも、すぐに企画を任せる。ルールに縛られない感性に期待

—大谷さんは「Qetic」のディレクターとして、実際に記事を制作しています。現場で感じる大変さを聞かせてください。

大谷:「Qetic」はマスな視点だけではなく「ニッチ」な視点も大事にしているメディアです。だからこそ、読者層は多岐にわたり、特定のジャンルに関する知識も深い人たちが多い。例えばあるアーティストの魅力を伝える記事をつくるとき、どういった層に向けて、どのようなコンテンツをつくるかを考えるのが最も大変です。そこがブレると、アーティストの思いも伝わらず、読者もつまらないと感じるはずです。

ディレクターの大谷真緒さん

ディレクターの大谷真緒さん

大谷:そうならないために、リサーチに時間をかけるのはもちろん、常日頃から現場に足を運ぶようにしています。例えばライブに行き、ユーザーと近い立場で現場の反響を感じることはもちろん、彼らと実際にコミュニケーションを取ってみたり。

私自身、もともとニッチなものが好きでケティックに入社したので、広く知られていないアーティストの良さをどうやったら伝えられるか、常に考えています。

—制作の方法はノウハウ化されているのですか。

大谷:タイトルのつけ方やSEO対策、写真を入れるバランスなど、最低限のフォーマットはあります。ただ、企画の立て方やコンテンツの中身については、決めごとのようなルールはありません。

宍戸:ウェブメディアはユーザーからのリアクションも早くダイレクトに伝わりますし、時代によって受け入れられるものも変わります。それに対して常にオープンでいられるように、ルールは最初からつくりませんでした。

インターンでも新入社員でも、入社したらすぐに企画を任せます。もちろん、構成や文章は荒削りの記事になるのですが、大きな反響を呼ぶこともある。これはひとえに、業界のルールを知らない純粋な感性によるものだと思うんです。ルールをつくることで、その可能性を潰したくはない。ライターやカメラマンについても、発想が柔らかい無名の人を積極的に起用しています。

大谷:「Qetic」では、自分の「伝えたいこと」がはっきりとあれば、それに対してどのようなリサーチをしたら良いか、どう掘り下げるのが良いかなど、記事に落とし込むまでの過程をしっかりサポートしてくれます。自分で企画を提案して、実際につくれる場があるというのは、新人にとっては大きなモチベーションになりますね。

宍戸:「Qetic」は、自分たちの意見を発信する場でもあり、実験の場でもある。ここで評価を得たデザインや表現は、そのままクライアントからの受託案件にも活かしています。受託案件で実験はできませんからね(笑)。

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量産型の案件は受けない。「アクションを促す」コンテンツ制作へのこだわり

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