Special 特集・PR

制作会社がクライアントを選ぶ時代へ。NEWPEACEが請けるのは「社会を変える仕事」だけ。

株式会社ニューピース

2015年4月に設立されたNEWPEACE Inc.(以下、NEWPEACE)は、「社会を前進させるコンセプトの実験と失敗と発明」を理念に掲げる集団だ。自動運転やシェアリングエコノミー、Fintech、メンズビューティーなど、世界的にもホットな領域で、様々なクリエイティブを仕掛けている。その背景には、「クリエイティブを生業にするなら、ただの下請けになった瞬間死んでいるも同然。本当に社会を変えるためには、クライアント選びとビジネスコンディションこそが重要」という独自の仕事哲学がある。NEWPEACEではどのような仕事を実践しているのか、代表・高木新平さん、テクニカルディレクター・小川楓太さん、クライアントである株式会社お金のデザインのCMO・馬場康次さんに話を聞いた。

取材・文:阿部美香 撮影:永峰拓也(2016/12/30)

ただの広告ほどダサいものはない。大事なのは、新しいビジョンを創って社会課題を解決すること。

NEWPEACE代表の高木さんは、大手広告代理店出身。しかし「未来を幸せにしないような企業活動も無理矢理良いところを見つけて伝えなければならない」という広告業の使命に疑問を感じて1年で退社。その後自らが旗振り役となって、シェアハウスやネット選挙解禁運動など様々なソーシャルムーブメントを仕掛けた後、NEWPEACEを創業。まず会社のポリシーとして「誰と仕事するか」、「新しいコンセプトがあるか」、「どんな社会課題を解決できるか」応えられる仕事だけをしようと決めたという。

高木:僕はこのCINRA.JOBを見ているような人に言いたいことあるんですよ。それは、なんでそんな素晴らしい制作スキルがあるのに、クライアントを選んでないんですかってこと。例えば、買い替えを促すために企業のエゴで不要な機能が付け加えられた家電とか、よく分からない不動産とか怪しい商材って沢山あるじゃないですか(笑)。本当にそれが売れたり広まったりして誇らしいですか、と言いたい。結局、広告代理店を筆頭に、クリエイティブワークが経済活動の奴隷になってしまっているんだと思うんです。本当は、ビジョンを具体化する最も重視されるべき仕事のはずなのに。僕はそんな状況を変えたいんですよ。

代表 高木新平さん

代表 高木新平さん

NEWPEACEでは、いわゆる単発の制作案件はすべて断るという。それどころか、相手は経営者、年間フィー+制作費での契約を基本とし、案件によってはNEWPEACEから出資を持ちかけることもあるという。

高木:僕は上場を控えたベンチャー企業を相手に、企業ロゴとかスローガンとかいわゆるCI(Corporate Identity)開発をやっていたんですけど、制作するだけじゃ何も変わらないんですよね。むしろビジョンを具体化するためには、大胆なアクションを仕掛けることが必要。でもそれには、クライアントの意思決定と長期的なコミットが不可欠です。そういうビジネスコンディションを作ることが重要だと思っていて、だからNEWPEACEではクリエイティブディレクター=営業という位置付けにしているんです。フィーと制作費をしっかりともらい、エージェンシーとプロダクション機能を、一気通貫でやれることに価値があると思っています。

クライアントではなく社会を見て仕事をする

「新しいビジョンを創って社会課題を解決する」を体現する仕事のひとつに、DeNAとZMPのジョイントベンチャーで自動運転タクシーのサービス提供を目標とするロボットタクシー社のブランディングがある。2020年、公道での完全自動運転実現を目指して、NEWPEACEはクリエイティブパートナーとして、企業理念からブランドイメージ、PR施策まで一貫して構築した。論点は、自動運転実現の壁になっている道路交通法をいかにして改正の流れに持っていくかだったという。

高木:無人タクシーが社会にとってどういう存在なのかは、社内でも明確になっていませんでした。自動運転という技術自体インパクトがあるので、東京でプロモーションするなど様々な案が錯綜していたんです。その中で、本質的価値は「移動を楽にすること」だと定義し、電車やバスが消滅していく過疎地域を舞台に、コミュニケーションを展開することにしました。700万人ともいわれる「移動弱者」を救う存在としての「ロボットタクシー」。それが当たり前になる2020年の未来をムービーで描き、実証実験を行うキャンペーンです。これが政治家や自治体関係者にまで波及し、安倍首相にもムービーを見て頂けました。最終的に、政府が2020年までに自動運転を実現すると宣言するまでに至っています。

小川:自動運転は確実に訪れる未来なんです。ただ、世間では自動運転が一般化した世界がイメージできていないがために、既得権益を守る人と恐怖論を唱える人の声が大きくなりがち。もう少し広い視点に立てば、実現することによって解決する社会問題も多いはずです。最近、高齢者の自動車事故がよく話題にのぼりますが、車がないと生活できない人々がいること自体がそもそも問題の本質なのではないかと思っています。その解決策として自動運転という解があり得るということを、社会的な議論を先取りして、誰にでもわかる形で提示できたという自負はあります。NEWPEACEはクライアントワークをしていますが、見ているのは自分たちにとっての目先の利益ではなく、社会にとっての利益です。でもそれが最終的にクライアントの利益になる、そんな時代がきていると思うんです。

テクニカルディレクター 小川楓太さん

テクニカルディレクター 小川楓太さん

クリエイティブを武器とした会社が政治領域にアプローチするのは、日本では特に珍しいが、NEWPEACEは積極的にチャレンジしているという。

高木:日本は政治や宗教に関する教育が欠落しているから、みんな食わず嫌いしているけれど、政治は世の中の感情を取り扱う仕事だから、本来は僕らのような人間が価値を発揮すべきフィールドなんです。実際に、アメリカ大統領選を見ていると、すごく刺激的じゃないですか。一流のディレクターやデザイナー、エンジニア、データサイエンティスト、PRプランナーが集結して、世界最高峰のクリエイティブ合戦が行われている。ああいうことを日本でもやりたいんです。国民全員を相手に、未来についてコミュニケーションし、結果として世の中が動くというのは、いちばん難しくやりがいのある仕事だと思うんです。

例えばNEWPEACEでは、シェアリングエコノミーを日本で浸透させるために業界団体を立ち上げて、メディア立ち上げからイベント、まちづくりまで仕掛け、世論喚起することでルール変革を進めています。他にも、国や自治体から頻繁に相談があります。深刻な社会問題は、未来のある若い人にこそ届けるべきなのに、公共領域の人は彼らにどうアクセスすべきなのか分からない。そのアプローチを手助けし、公共領域の価値を引き上げることこそ、NEWPEACEの役割だと思っています。

Next Page
「大胆な発想」「何をやり出すか分からない」クライアントがワクワクするパートナー