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超売り手市場のITエンジニア職。ハロー・ワールドがあえて未経験者を求める理由

株式会社ハロー・ワールド

ICTやIoTの普及により、今後、更なる需要が見込まれるITエンジニア。すでに人手不足は始まっており、どの企業も即戦力の採用に力を入れている。技術職であるエンジニアは、業界未経験の場合、転職のハードルが高いのが現状だ。IT業界に興味はあるが、技術を習得するチャンスがないと、転職を諦めている人も多いだろう。そんななか、「未経験者を積極的に採用する」と謳う企業がある。ITエンジニアの育成を行うハロー・ワールドだ。社員は技術を学びながら給与ももらえるという。育成後、社員はどうなるのか、また、このユニークな取り組みはなぜ生まれたのか、代表取締役の村田健さん、講師の武田真哉さんに話を聞いた。

取材・文:笹林司 撮影:豊島望 編集:青柳麗野(CINRA)(2019/02/01)

世の中が便利になればなるほど、ITエンジニアの需要が高まる

—ハロー・ワールドの主な業務は、ITエンジニアの育成です。しかも、育成期間中も給与が発生するとのことですが、いったいどういう会社なのでしょうか。

武田:ぼくは、研修生に常々「ハロー・ワールド社員の仕事は勉強です」と言っています。でも、弊社を知らない人には、たしかにどういうことかよくわからないですよね(笑)。

村田:2017年に設立したハロー・ワールドは、「日本創発グループ」の関連会社です。日本創発グループは、IT関連企業5社を含む約40の関連会社を持つ、持ち株会社で、デジタルコンテンツや印刷・広告制作などを手掛けています。ハロー・ワールドで研修を終えたエンジニアは、そのIT関連企業のいずれかに配属されます。

ハロー・ワールド入社後の組織構造(WEBサイトより)

ハロー・ワールド入社後の組織構造(WEBサイトより)

—一般企業では、新入・中途入社の社員は、それぞれの会社で育成を行うのが一般的です。5社あるIT関連企業で育成を行うのではなく、わざわざ別会社を起ち上げた理由を教えてください。

村田:一言で言えば、5社のIT関連企業すべてで、エンジニアの人手が足りていないからです。ICT(Information and Communication Technologyの略で、通信技術を活用したコミュニケーションのこと)が高度化した現在では、一般企業でもインターネットやイントラネットを活用しなければ仕事にならない。システムに詳しい人材をすべての企業が必要としているといってもいいでしょう。

そんななかでITエンジニアの需要は高まり、業界全体が慢性的な人手不足になっています。貴重な戦力であるエンジニアを新人教育に回すのはもったいない。だったら、グループで採用する未経験者を一括で育成してしまおうというわけです。

左から代表取締役の村田健さん、講師の武田真哉さん

左から代表取締役の村田健さん、講師の武田真哉さん

武田:人手不足になるのは当然です。例えば、会社から自分の口座に給与が振り込まれるとき。裏では、エンジニアが手がけた業務システムや給与管理システムが動いています。コンビニで買い物するときに電子マネーを使えば、その裏でもシステムが動く。そもそも、商品自体、物流システムがなければ店頭に並ばない。世の中が便利になる分、システムは複雑化して、ITエンジニアの需要も高まるわけです。

村田:日本創発グループは、エンタメ系のデジタルコンテンツ制作にも強いのですが、この業界でも3DCGやVRを作成するITエンジニアが不足していますね。

関連企業との連携によって、現場で活かせる技術を学ぶことができる

—ハロー・ワールドでは、あえて未経験者を採用していますよね。ですが、ある程度の経験者を採用して、研修をしたほうが効率はよい気がします。

村田:ITエンジニアの経験者は争奪戦です。スキルが高いゲームエンジニアなどは、かなり高い年収で募集されている実情もあります。その是非は議論の余地があると思いますが、現実問題として未経験者を採用しないと、いまの人手不足には対応できません。一方、現場では、ある程度戦力にならないと意味がない。そこで、ハロー・ワールドが一括で育成をするわけです。

—一般的には、未経験からITエンジニアに転職しようと思った場合、どういった手段があるのでしょうか。

武田:最も多いのは専門学校だと思います。ただ、専門学校を卒業したからといって、必ずしも転職先が見つかるわけではありません。また、ITエンジニアには、プログラマー、システムエンジニア、ネットワークエンジニア、サーバーエンジニア、ゲームエンジニアなどさまざまな種類があるため、学んだことが活かせる企業に入れるかもわからない。

—ITエンジニアといっても多種多様なのですね。ハロー・ワールドでは、すべての分野で育成があるのですか?

村田:軸はプログラマーとSE(システムエンジニア)の育成です。このふたつはITエンジニアの基本。ここを理解したうえで、実際に配属される会社で実務研修を受けながら、さらに細分化された専門分野のスキルを学びます。

ハロー・ワールドでの育成期間は6か月。関連企業で働く前提でカリキュラムが組まれているからこそ、短期間でも現場で働けるレベルまで成長することができます。ここも、専門学校との大きな違いですね。

武田:もちろん、専門学校の存在自体を否定するわけではありません。しかし、卒業後に転職できるかどうか、不安もあるでしょう。ハロー・ワールドの場合、研修後には必ず関連企業に配属される安心感もあります。もちろん、配属にあたっては本人の希望も考慮しますし、育成時の適性や能力なども加味します。

—配属後は、どういった業務に就くのでしょうか。

村田:大きくふたつあります。ひとつはシステム系。業務システムやインフラ、サーバーの開発や運用、保守などです。もうひとつは、いわゆるクリエイティブ系。VRや、WEBサイトの開発・制作です。クリエイティブ系の人気は高いのですが、育成過程で学んでいるうちに、インフラやサーバーのメンテナンスを地道にやるのが好きだと気づく人もいますよ。

武田:配属後は、まずシステムのテストや簡単なプログラムから始めて、数多くのパターンをこなして経験を積んでいきます。現在はIT関連企業5社のいずれかに配属されますが、ハロー・ワールド自体が成長して、育成する社員数が増えれば、40社ある関連会社すべてが配属先の候補になる可能性もあるでしょう。先ほど話したように、いまはどの会社でもICTでサービスを回しているので、どの会社もITエンジニアを必要としています。

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すべての社員が未経験だから、一致団結して壁を乗り越えられる