Interview 私としごと

経理からCGデザイナーへ、やりたい仕事を自分でつかみとる方法。

A4A株式会社
加藤 実里(CGデザイナー・経理)

A4A株式会社に所属する加藤実里さんは、現在CGデザイナーとしてクリエイティブディレクター・東市篤憲のもとで活動している。だが、そこに至るまでの軌跡はじつにユニークで、まさに人との出会いなしでは語れないものだった。

プロフィール

加藤 実里

1991年生まれ。宮城県出身。東北芸術工科大学デザイン工学部企画構想学科在学中にA4Aでのインターンを経験し、卒業とともに入社。現在はCGデザイナー兼経理として活動している。

経理として入社、そしてCGデザイナーへ。

—A4Aでもインターンをしていたそうですね。そのきっかけは?

加藤:これも大学のゲスト講師としていらっしゃったアートディレクターの秋山具義さんとの縁でした。

—ゲスト講師がともかく豪華な大学なんですね(笑)。

加藤 実里

加藤:そうなんです。秋山さんにも授業が終わったあとに相談に乗っていただいて。私が映像制作会社でインターンをしていた話をしたところ、「夢を叶える力はあると思うから、がんばっていればいいんじゃない?」という言葉を掛けていただいて、とても励まされました。大学3年の冬には具義さん主催の忘年会の受付を任されたのですが、そこにA4A代表の東市が参加していて。そこで話す機会があって、就活の話をしたら「うちでインターンしたら勉強になるからおいでよ」って誘ってもらえたんです。今考えると、東北芸術工科大学に入学していなかったら宮城すら出ていなかったかもしれません。

—加藤さんはインターンからそのままA4Aに入社されていますが、進路選択で迷うことはありませんでしたか?

加藤:実は広告代理店に進もうかと迷ったこともあったんです。でも、就職活動をする上で2番目に行きたいところを選んだり、保険をかけておくのは良くないと思ったんですよね。なぜか(笑)。考えに考え抜いたら、自分がもっとも働きたい場所がA4Aだった。それは何にも代えることはできないと思い、覚悟を決めました。

—入社当初の肩書きは「経理」だったとか……?

加藤:はい(笑)。当時まだ自分で手を動かしてデザインができるほどのスキルはなかったし、私が入社するタイミングで経理的な事をやらなくてはいけないことが多かった時期で、手伝っているうちに必然的に私がやることになって。入社したての4、5月とかは本当に大変でしたね。税理士さんに教えてもらいながらやっていたのですが、聞きすぎるのも失礼だなと思って、いろいろ自分で調べながらやっていたので。でも、元々はクリエイティブな仕事がしたくて入社していたから、経理の仕事もしながら、CGデザインの専門学校にも同時進行で通い始めました。今は総務担当が新しく入ったので、仕事を分担しています。

—現在はCGデザイナーという肩書きで活動されていますよね。

加藤:はい。今も相変わらず専門学校に週1回通っているんです。東市が「今はCGの時代で、何でもCGは必要だから勉強しておくと良いよ。」というので学ぶことにしたのですが、いろんな人に相談しながら作業することが多いですね。完成イメージに技術が追いついていないのが悔しくて、はやく一人前になりたいと日々思っています。

—働きながらも学び続ける熱意がすごいです。

加藤:勉強をしながらでも実際に仕事を任せてもらえる機会もあるんです。『Green Apple Museum』に出した作品「ドリームアップルジェットコースター」ではCGデザインを担当しました。今は実写合成のPVを作れるようになること、そして人の動きに合わせたインタラクティブな映像のインスタレーションを、CGとプログラミングで作れるようになることを目標にしています。

『Green Apple Museum』ドリームアップルジェットコースター

『Green Apple Museum』ドリームアップルジェットコースター

人見知りだからこそ、勇気を持って「会いたい人達」に会いに行く

—A4Aで働くことの最大の魅力は何でしょう?

加藤:一番はやっぱり代表の東市と一緒に働けることですね。良し悪しの価値基準が高いので、そのなかで自分もセンスを磨けるなと感じています。あとは、やりたいと手をあげたらやらせてもらえることでしょうか。また、会社としてなんでもできた方がいいという方針があるので、いろんな仕事に携わることができます。制作に関わっていない案件でも勉強になるからと現場に連れていってもらえることもあって、吸収できることはすごく多いですね。

—今日、お話を伺って、加藤さんはすごい実行力のある人だなと思ったのですが、自分ならではの人の輪を広げる秘訣はありますか?

加藤:実は私、すごい人見知りで、人に会う前とかは億劫なんですよ。でも、会わないで後悔する方が嫌なので、なんとか勇気を奮い立たせています。あとは自分の想いを目一杯にぶつけてみる。それ以外はあんまりないかもしれないですね。誠実な気持ちでぶつかっていけば、相手も無下にはしないと思います。皆さん、とても優しいので。

—確かにそうかもしれないですね。では、今後こうなっていきたいというビジョンはありますか?

加藤 実里

加藤:今はCGデザイナーという肩書きでやっていますけど、まだまだクオリティを上げる余地があると思っているので来年はきちんとデザインができるようになっていたいですね。「できる」と「上手」は別物ですし。おそらくディレクションとかもやっていくことになるので、いろいろ覚悟しています。また、今は手が回らなすぎてメールの返事が遅れることもあるので、そういう社会人としてきちんとしないといけないことをしっかりしたいと思っています(笑)。

—来年は飛躍の年になるといいですね。

加藤:そうですね。あとはやっぱり、東北のために何かやりたいという気持ちがあります。大学を卒業するときに、学長が「震災を経験した美大生はこの大学にしかいないから、それをどう社会に還元するか楽しみにしている」と言っていたことを覚えていて。やっぱり震災の時に東北にいなかったら経験できないことってたくさんあって、そのなかにはまだ多くの人に伝わっていないことがいろいろあると思うんです。そういうことをきちんと発信していきたいですね。

いまこれがオススメ

加藤 実里
vvvvook -プロトタイピングのためのビジュアルプログラミング入門
私が現在、CGデザインと並行して学んでいる「vvvv」というプログラミング開発ツールに関する参考書です。この技術自体があまり有名ではなく、日本で専門にしている人が100人いるかいないかの世界。だからこそ逆に可能性を感じていて、今のうちに身につけておきたいなって思っています。この本は、チュートリアルから高度なことまで載っているので重宝しています。

この業界で人材を募集中の企業