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『女の転職type』が男性の育休について調査「夫の育休中、自分は復職したい女性が6人に1人」

キャリアデザインセンターが運営する女性向け転職サイト『女の転職type』が、働く女性396名を対象に「男性の育休」についてのアンケート調査を実施した。この調査は、女性の働く環境に関する実態を明らかにするため、定期的に行われている「データで知る『女性と仕事』」の一環として実施されたものである。

調査結果によると、男性の育休取得について「とてもいいと思う」と回答した人が62.9%、「いいと思う」と回答した人が31.1%で、合計すると94%が肯定的な意見を示した。一方で、否定的な意見は「あまりいいと思わない」が1.8%、「まったくいいと思わない」が0.3%にとどまり、男性の育休取得に対する支持が圧倒的多数であることが判明した。

パートナーの育休実態は?

夫やパートナーの育休取得期間についての質問では、「数か月」が最も多い回答であり、子供の有無に関係なく多くの女性がこの期間を希望していることがわかった。ただし、子供がいる女性に比べて子供がいない女性のほうが「半年」や「1年以上」といった長期の育休を希望する傾向が強かった。さらに、過去の調査と比較すると、長期育休を希望する女性が増加していることも明らかとなった。

他にも、「夫やパートナーが育休を取得している間に自分がどうしたいか」「職場の男性の育休取得状況」などについても調査が実施されている。

『女の転職type』編集長 小林佳代子氏によるアンケート考察コメント

今回は男性の育休について調査しました。最近では、育児休業等による給付金が拡充されたり、一定の条件を満たす企業に男性の育休取得率等の公表が義務化されたりと、ますます社会的な関心が高まっています。大谷翔平選手が育休を取得したという話も記憶に新しいですね。

今回の調査結果でも、9割を超える人が男性の育児休業取得を肯定的に捉えており、夫(パートナー)に希望する育休期間も「数か月~半年」と答えた方が半数を占めました。

興味深かったのは、夫(パートナー)が育休を取得している間、自分はどうしたいかという質問に対して、77.3%の人が「自分も育休を取り、育児を一緒にやりたい」と答えたものの、16.6%の人が自分は仕事に復帰し、育児の負担は夫の方を大きくしたいと答えた点です。女性の社会進出が進み、性別にとらわれない多様な考え方、生き方が普及しつつあることを感じます。

私自身も第二子誕生の時に、夫が初めて育休を取得した経験があります。短い期間での取得だったので、その育休自体が大きな変化をもたらしたわけではありませんでしたが、それを機に夫の育児と仕事の両立への意識が各段に高まりました。その結果、私が復職してからは、第一子の時と比べて家事や育児の分担がとてもスムーズになり、私の負担もかなり軽くなったことを覚えています。

厚生労働省の「令和5年度育児休業取得率」によると、2023年度の男性の育休取得率は、過去最高の37.9%でした。男性の育休取得率が上がっていることは喜ばしいことですが、同年の女性の育休取得率は87.6%とまだまだ大きな差があります。今回の調査でも職場の男性が育休を取得しない要因として、「社内で取得している人が少ないから」「昇進や評価に響きそうだから」「上司や同僚によく思われなそうだから」が上位にきており、職場の空気がまだ男性の育休取得について歓迎ムードではない様子が伺えます。今後ますます男性の育休取得が活性化されることで、誰もが自分らしいキャリアを選択できる社会に近づくことを期待しています。

▼詳しくはこちら
https://woman-type.jp/academia/discover-career/data/vol-107/

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