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第4回:【編集者って面倒くさい人】編集者に向いている人の特徴10個

最近よく聞く「編集」という言葉ですが、その仕事に憧れる人も決して少なくないと思います。でも、実際は編集ってどんな仕事なのかを垣間みるチャンスはなかなかありません。そこで、編集者の大野さんをお迎えし、編集者によってこれほどまでに文章が変わるということを、少しでもお伝えできれば、と思っています。元ギズモード編集長・大野氏が語る、編集術とは?

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    大野恭希

    ギズモードジャパンの副編集長、2代目編集長を経験。現在はライター。プロモーション。メディア運営アドバイザー。新しいガジェットが好き。未来予測しつつメディアや社会の動きを観察するのが日課。

    どうもこんにちは。編集者の大野です。

    最近リリースされた「テラバトル」というソーシャルゲームにハマってます。FFの生みの親、坂口博信氏の最新作なんですが、いわゆるソシャゲーとは違い、ぬるくない世界観・キャラクターとグラフィック・ゲームシステム・成長要素、そしてダウンロードスターターという企画。これらがとっても自分にピッタリでおもしろいです。やっぱりFF世代ということなんでしょうか。今日もガチャを回します。

    さて、今回がこのコラムの最終回となります。ご覧いただいてありがとうございました! 最終回の今回は「編集者に向いてる人ってどんな人?」をまとめてみます。

    今まであれこれ編集とはなんなのかと書かせてもらいましたが、要領を得ないところもあったのではないでしょうか。後述しますが、ぶっちゃけよく分からなかった人は編集者に向いていないと思います。

    僕はWEBでしか編集ということをしたことがないのですが、あまりにも自然にWEBメディアの編集をしていたため、編集ってなんなのか分からず、半年ほど考えていたことがあります。長考気味だったんです。で、前職で編集者やライターに応募してくれる人や、メディアに関わる人の特徴を自分なりに解釈していくと、以下のような編集者像が浮かび上がってきました。その時にメモっておいた自分の理想とする編集者像はこちらです。

    【編集者に向いている人の特徴】
    ・飽きやすい人
    ・好奇心がある人
    ・何でも楽しむ姿勢を持っている人
    ・「好き」が突出してる人
    ・ニュースやトレンドに敏感な人
    ・人と違う物の見方をできる人
    ・人との繋がりを楽しめる人
    ・常識ってなに?って言っちゃう人
    ・人生舐めてる人
    ・何かと何かを結びつけ新しい価値を生み出せる人

    人を中心に特徴をざっと挙げましたが、ざっくり言うと「子供」な人は最強だと思います。子供のように飽きやすく、色々なことに興味があり、ネタに敏感で、視点が多様。既成概念を壊し新しい価値を生み出しつつ、人生舐めちゃってる人です。逆に言えば、自分のモノサシでしか物事を見れない話せない大人の人は向いていないと思います。編集者も差別化の時代。新たな情報を生み出せなければ価値は低くなります。もちろんメディアテーマによりますけどね。

    なぜこういった特徴を持つ人がいいかというと、編集はあらゆる情報を組み合わせて新しい価値を生み出し、読む人へ何かを伝える仕事だからです。情報を編んで編んで集めて何を伝えるかを考える。これをする時にはちょっと面倒くさいくらいの人が、面白いコンテンツを創り出してくれますよ。

    こんな特徴持ってる人いるのか? って思われるのも不思議ではありませんが、探せばいるものです。編集者を探している人はこういう特徴を持つ人を根気よく探し、自由にさせてやると、活き活きと仕事をしてくれるでしょう。「自由に」というのが重要なポイントです。

    最後に、僕が個人的に尊敬している編集者・菅付雅信さんの著書『はじめての編集』に刺さった言葉があるのでこちらを紹介して終わりたいと思います。いい言葉です。

    編集とは企画を立て、人を集め、モノをつくること

    情報を編んで点と点を組み合わせ延長線を作っていくのが編集者の仕事です。点在する情報にどのような点を加え、自分や他者の意見を出しつつ、新たな気づきを与えていけるか。そこに編集者としての価値があるのではないでしょうか。

    それではまたどこかで!

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