温泉街は創作活動に最適?VIDEOTAPEMUSICが嬉野で楽曲制作

旅館大村屋・おひるね諸島

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温泉地として有名な佐賀県嬉野市。この場所で、ミュージシャンのVIDEOTAPEMUSIC(以下、VIDEO)さんが1週間ほどワーケーションしながら、嬉野に根づく音をサンプリングして楽曲制作するという。 じつは嬉野では、全国のクリエイターに向けたワーケーション事業を推進中で、その「お試し」として今回VIDEOさんが誘致されたとのこと。焼き物の地で知られる有田町や波佐見町からほど近く、多様なジャンルのつくり手たちが住むこの地域では、どんなワーケーションができるのだろうか。 今回CINRA.JOB取材班は、VIDEOさんの滞在4日目にお邪魔させてもらい、取材を敢行した。VIDEOさんに加えて、嬉野のワーケーション事業を推進する「旅館 大村屋」の15代目代表・北川健太さんと、2020年9月にオープンしたコーヒースタンド&ギャラリー「おひるね諸島」の大門光さん、中村将志さんにもお話をうかがった。そこで語られた、嬉野ならではの楽曲制作の裏側や、ワーケーションの醍醐味である「偶然の出会い」とは?
  • 取材・文・編集:吉田真也(CINRA)
  • 撮影:中西ゆき乃(moonlit)

Profile

VIDEOTAPEMUSIC(ミュージシャン)

東京都生まれ。カクバリズム所属のミュージシャン。地方都市のリサイクルショップや閉店したレンタルビデオショップなどで収集したVHS、実家の片隅に忘れられたホームビデオなど、古今東西のビデオテープをサンプリングして映像と音楽を同時に制作している。近年ではさまざまな土地を題材にしたフィールドワークを行いながらの楽曲制作や、国内外のアーティストとの共作なども行っている。VHSの映像とピアニカを使ってライブをするほか、ミュージックビデオの制作、VJ、DJなど幅広く活動。映像作家としてはceroやCRAZY KEN BAND、坂本慎太郎らアーティストの映像も手掛ける。

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北川 健太(旅館 大村屋 / 代表取締役)

1984年、佐賀県嬉野市生まれ。嬉野温泉でもっとも古い旅館「大村屋」の15代目。東京都内の大学を卒業後、旅館を継ぐべく旅館やホテルを運営する会社に就職。25歳でUターンし、大村屋の代表取締役に就任。旅館経営の傍ら、ユニークなイベントを企画する。嬉野の温泉・お茶・焼き物という3つの宝を軸に、嬉野の魅力を伝えるプロジェクト「嬉野茶時」を立ち上げ、住民主導で新しい価値を提案し続けている。

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大門 光(おひるね諸島 / イラストレーター・漫画家)

東京都生まれ。イラストレーターとして活動中。2015年には『シブカル祭』で作品を展示。受賞歴は、2012年の第7回グラフィック「1_WALL」でグランプリ、2015年の『CCC展覧会企画公募New Creators Comprtition 2016』で入選。ずっと東京で活動していたが、2017年に佐賀県嬉野市に移住。2020年9月、中村将志さんと「おひるね諸島」をオープン。

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中村 将志(おひるね諸島 / 焼き物作家)

東京都生まれ、長崎県育ち。椎猫白魚(しいね しらうお)の名前で、焼き物作家として活動中。大学時代は理系で海洋を研究。その後、芸大に入学して映像やインターネットを使ったものづくりを開始。たまたま旅行に訪れた佐賀県で、手仕事の丁寧さに惹かれて2017年に佐賀県嬉野市に移住し、焼き物作家になる。2020年9月、大門光さんと「おひるね諸島」をオープン。

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温泉地はクリエイターにぴったり? 歴史から紐解く、その理由

—今回、VIDEOさんが嬉野市に滞在されていますが、あらためてどういった取り組みなのでしょうか。

北川:簡単にいえば、嬉野市という温泉地がワーケーションに適していることを、全国各地のクリエイターやアーティストの方に知っていただくための取り組みです。

現在、私が経営する「旅館 大村屋(以下、大村屋)」と、その横の川を渡ったところにあるコーヒースタンド&ギャラリー「おひるね諸島」が主体となり、ワーケーションに最適な環境づくりをしている最中でして。まだ始動したばかりのため、実際にクリエイターの方に体験していただかないと見えない課題もあると思い、トライアルとしてVIDEOさんにいらしていただきました。

大村屋とおひるね諸島による滞在制作型のプロジェクト「URESHINO CROSSING」。毎回1人(もしくは1組)のアーティストを嬉野に招聘し、約1週間の滞在を通じて現地クリエイターとのコラボや地域の交流を通じて、嬉野の文脈を含んだ作品を発表していく。その第一弾アーティストがVIDEOさん。写真の左から、北川健太さん(大村屋)、VIDEOさん、大門光さんと中村将志さん(おひるね諸島)

「湯上がりを音楽と本で楽しむ宿」をコンセプトにする旅館大村屋。玄関口的なスペース「湯けむりラウンジ」では、3,000枚以上のアナログレコードをヴィンテージオーディオで楽しめる(画像提供:旅館 大村屋)

コーヒースタンド&本&ギャラリー「おひるね諸島」。ブックコーナーでは、自由にゆったりと本を読むことができ、新書・古本の販売も行っている

北川:VIDEOさんには、実際に1週間ほどワーケーションしながら市内に眠っているVHSや街の音をサンプリングしていただき、嬉野市ならではの楽曲を制作してもらっています。曲自体はいずれ各種ストリーミングでも配信する予定なので、この取り組みの認知も広がると良いなと思っています。

—VIDEOさんはここでワーケーションを始めてみて、率直にいかがですか?

VIDEO:トライアルとはうかがっていましたが、すでにとても居心地が良くて、個人的にはまったく文句なしですね(笑)。東京で作業するときよりも、楽曲制作がはかどっている気がします。

ミュージシャンのVIDEOTAPEMUSICさん

—東京よりも制作がはかどっている要因はなんだと思いますか?

VIDEO:個人的には、普通のホテルではなく温泉旅館というのが合っているのかもしれません。行き詰まったらいつでも温泉でリフレッシュできるし、決まった時間においしい食事も出てくるから、生活リズムもつくりやすいです。

北川:じつは、「温泉地」と「クリエイターのワーケーション」の相性が良いことは、歴史が証明しているんですよ。かつての文豪や芸術家の多くは、温泉宿に滞在しながら創作活動をしていましたから。実際、1830年に創業した大村屋でも、書家の中林梧竹や日本地図を完成させた伊能忠敬など、多くのつくり手たちが滞在して書物や作品を残しています。つまり、いまでいう「ワーケーション」をして、ものづくりに励んでいたんです。

「旅館 大村屋」15代目代表の北川健太さん

—なるほど。そういわれると、温泉宿はつくり手にとって最適な場なのかもしれないと思えてきますね。

VIDEO:あと、クリエイターのお二人が営む「おひるね諸島」という作業に集中できる場が大村屋の近くにあるのは、非常に大きいと感じます。泊まる場所と作業する場所が少し離れているところが良いですよね。ゆっくり休みたいときは旅館の大村屋にいて、作業したいときは橋を渡って「おひるね諸島」のワークスペースに行く。徒歩6分くらいの距離なんですが、その間にスイッチが切り替わる気がしています。

また、おひるね諸島のお二人もクリエイターなので、それぞれの作品を見たり、ものづくりに関するお話が気軽にできたりする点も制作環境としては嬉しいポイントです。

大門:私たちとしても、クリエイターやアーティストの方の制作工程を間近で見たり、聞いたりするのは楽しいですし、とても刺激になるのでありがたいです。

中村:たしかに、ぼくらも制作意欲が高まります。しかも、VIDEOさんの曲は普段からよく聴くので、今回来ていただいて素直に嬉しいです。

「おひるね諸島」を営む中村将志さん。焼き物作家としては、椎猫白魚(しいねしらうお)という作家名で活動中

「おひるね諸島」を営む大門光さん。イラストレーターとして活動中

おひるね諸島の2階にある和室。ワークスペースとして使用可能

この土地ならではのVHSが集まった。嬉野滞在中の裏話と、曲づくりの姿勢

—VIDEOさんは嬉野にまつわる楽曲制作の真っ最中ですが、特定の地域にまつわる曲づくりにおいて、何か意識していることはありますか?

VIDEO:じつは、ほかの地域でもアーティスト・イン・レジデンス(※アーティストが特定の地域に滞在しながら作品をつくるプログラム)に何度か参加したことがあって。その経験から意識しているのは、可能な限りその地域に関するリサーチを重ねたうえで、現地の音を取り扱うこと。どんな歴史があって、どういう文化を大切にしている地域なのかを学んだうえで、現地の方々にご協力いただきながらその土地ならではの音を探すようにしています。

それが楽曲の説得力につながり、地元の方にも喜んでもらえる要素になるのかなと。今回も、まずは嬉野市内にある図書館に行ってさまざまな文献を読んだり、地元の方々のお話を聞いたりするところから始めました。

VIDEOさんのワーケーション中のデスクスペース。現地の図書館で借りた本(『佐賀民謡』、『佐賀の植物方言と民俗』、地元の詩人の歌集『サンパギタの島』)、嬉野のご当地民謡レコード、近隣の方から借りたベータのテープ(1980年代の嬉野住民のホームムービー)、『嬉野川恋唄』のテープ(1990年にふるさと創生事業により制作)など

—そこから、どのように楽曲制作を進めているのでしょうか。

VIDEO:得た知識をもとに、気になる場所やものを直接見に行って、音をフィールドレコーディングしていきます。今回は、北川さんやおひるね諸島のお二人にいろんな場所や人を紹介してもらうことが多く、かなり助かっていますね。おかげさまで、嬉野温泉が流れる音や地元の芸妓さんが叩く太鼓の音など、すでに楽曲の軸になりそうな音をレコーディングさせていただき、だいたいの方向性は見えてきています。

大村屋の温泉の音をレコーディングするVIDEOさん

嬉野市内にある嬉野伝統芸能保存会にて、芸妓さんが披露してくれた佐賀の民謡『万才くずし』の太鼓の音もレコーディング

VIDEO:あと、Twitterで「楽曲制作のためにホームビデオを貸してほしい」と嬉野市の方々に呼びかけたのですが、東京で呼びかけるときよりも集まってきて、嬉野の皆さんも協力的なのが本当にありがたいです。しかも、地域の文化や生活感が詰まったVHSばかり。まさに嬉野の生活に根づいている音で、ここに来なければ出会えなかった貴重なものだと思っています。

VIDEOさんがTwitterで「楽曲制作のためにホームビデオを貸してほしい」と嬉野市民に対して呼びかけ、実際に集まってきたVHS

—今回つくる楽曲が嬉野の街や地元民にとって、どんな曲になったら嬉しいですか?

VIDEO:やっぱり純粋に楽しんでもらえる曲にしたいですね。以前、高松に行った際に見た港の落書きや街の風景から着想を得て『Fiction Romance』っていう曲をつくったのですが、高松のライブで演奏すると、曲ができた経緯を知っている方も多いのでやっぱり盛り上がるし、曲の響き方が全然違いますね。

そういう一曲があると、街や地域の方々との関係性も続いていく気がするし、ぼく自身も地域に愛着が湧きます。コロナ禍が落ち着いてまた嬉野のライブに呼んでいただけたら、今回制作中の曲を演奏して皆さんと一緒に楽しい時間を過ごしたいです。

VIDEOTAPEMUSIC『Fiction Romance』(OFFICIAL MUSIC VIDEO)

北川:嬉野にまだ来たことがない県外の人が、曲を聴いて「嬉野に行ってみたい」と思ってくれたら嬉しいですよね。今回はストリーミング配信とレコード販売を予定していますが、大村屋やおひるね諸島のみで扱うスペシャルエディションのレコードも限定販売する想定なので、「ここでしか買えない」というのが旅の目的のひとつにもなったら良いなと。

VIDEO:そうですね。あと、レコードのジャケットには大門さんのイラストを入れたり、中村さんとも何かグッズをつくろうと相談していたり、まさにこのワーケーションから生まれたクリエイターのコラボもできたら良いなと思っています。

大門:少しプレッシャーもありますが、私たちも楽しみです。

今回のワーケーションで嬉野市内の音をフィールドレコーディングして制作した『嬉野チャチャチャ(feat mei ehara)』『ロマンス温泉』のレコードジャケット。ジャケットのデザインやイラストは大門さんが担当した。2021年7月31日より嬉野市で先行販売予定

今回の取り組みの様子を収録したドキュメンタリー動画。VIDEOTAPEMUSIC「URESHINO × CROSSING」Documentary

嬉野に行けば面白いクリエイターに出会える。「おひるね諸島」ができた影響

—ところで、そもそもの経緯をうかがいたいのですが、なぜVIDEOさんが嬉野でワーケーションすることになったのでしょうか?

北川:大村屋で定期的に音楽イベントを開催しているのですが、VIDEOさんにも何度か出演いただいていて。2019年6月に最初のライブイベントでいらしていただいた際に、ワーケーション事業のぼんやりした構想を話したところ、興味を持ってくださったんです。

とはいえ当時は構想だけで、なんの環境も整っていませんでした。ですが、2020年9月に「おひるね諸島」ができたことで一気に現実味が出てきたんです。

大門:普段、ものづくりをしている私たちも、コーヒーや本の販売だけでなく、アートイベントや作家さんの展示会などをもっとたくさん実施したいと思っていて。北川さんにもその話をしていました。

嬉野温泉街の路地裏に佇む、コーヒースタンド&本&ギャラリー「おひるね諸島」の入口にて

おひるね諸島にて、月1回のペースで開催中の『おひるね諸島の“学ぶワークショップ”』。第4回目として、地域の素材を編集して作品やイべントを実施するアートプロジェクト「SHOP編集」が、染め物ワークショップとポップアップを実施した様子(Instagramの投稿を見る)

北川:それで、協力してこのワーケーション事業を本格的に始動することにしたのです。「嬉野に行けば面白いクリエイターに出会える」「一緒に何かをつくれるかも」と、クリエイターに思ってもらえる場を、大門さんと中村さんのお二人がつくってくれたのは大きかったですね。

加えて、本や音楽をコンセプトにしている大村屋がくつろぎの場を提供すれば、全国のクリエイターにとって快適な環境をつくれると感じて。ようやくワーケーションの環境が整ってきたので、今回の事業のトライアルとしてVIDEOさんにお声がけしたという経緯です。

VIDEO:ちょうど東京以外の土地に滞在して楽曲制作したいと考えていたので、お誘いいただいて嬉しかったです。大村屋の音楽イベントは地元の方がたくさんいらして、すごく盛り上がるから印象に残っていて。なんとなく嬉野には音楽好きな人が多いのかなというイメージもあったので、この街や住んでいる人のことをもっと知りたい気持ちがありました。

2020年3月に大村屋で行われたライブイベントのフライヤー(画像提供:旅館 大村屋)

インプットだけでなく、アウトプットの場も。ものづくりを楽しめる嬉野の環境

—「おひるね諸島」には、普段から近辺にお住まいのクリエイターも来店されるのでしょうか。

大門:そうですね。イラストを描く方や音楽がお好きな方など、クリエイティブに携わっていたり、興味があったりする方は結構いらっしゃいます。

中村:いらしたお客さまと気軽にお話しするなかで「普段はこんなものをつくっています」っていう話題になったら、「じゃあ、ここでなんかやってもらえませんか?」とその場で展示会やイベントの開催を決めてしまうこともあります。私たち自身、純粋にお客さまを増やしたい気持ちももちろんありますが、もっといろんな人と一緒にものづくりを楽しみたいという気持ちが強いです。

取材をした日も、おひるね諸島に常連のクリエイターの方が来店。おひるね諸島のお二人にVIDEOさんも加わり、会話が弾んでいた

VIDEO:都心だと各所にクリエイターが集まるような場所があって分散しますが、佐賀では「おひるね諸島」の近辺に行けばクリエイターと交流できるという認識が広まれば良いですよね。

北川:そうなるのが理想です。あと、ワーケーションって未知の地域文化に触れることを目的にしたインプットの要素が大きいと思うのですが、アウトプットできる場があるというのも、われわれとしては訴求ポイントです。

たとえば、今回のVIDEOさんのレコードように、ワーケーション中に制作した作品を大村屋やおひるね諸島で販売・設置することもそのひとつ。嬉野市は温泉街の観光地として、全国からお客さまがいらっしゃるので、旅館に作品を置いたり、イベントをやったりすることは、全国の方々へのアピールにもつながる。インプットだけでなく、アウトプットの場としても、大村屋とおひるね諸島を使ってほしいと考えています。

音楽ライブや展示会などのイベントも実施可能な旅館大村屋の「湯上がり文庫」スペース。通常時は、嬉野地域や大村屋に関係のある方々が選書した本棚や、良質な音を楽しめるレコードプレイヤーなどが設置されている(画像提供:旅館 大村屋)

おひるね諸島で開催されていた、写真家・南阿沙美さんによる展示『ハトの国』(2020年12月11日から2021年2月28日まで)(Instagramの投稿を見る)

「偶然の出会い」こそワーケーションの醍醐味。現地でしか得られない体験を

—まだ4日目ですが、VIDEOさんは今回ワーケーションするなかで、何か実感したことはありますか?

VIDEO:やっぱり個人的には、知らなかった音楽や文化に触れられるのがワーケーションの醍醐味だと、あらためて思いましたね。実際、昨日も芸妓さんが教えてくれた佐賀の民謡は知らなかったですし、その太鼓のリズムが複雑ですごくかっこ良くて驚きました。

いまはほとんどの情報がインターネット上にあると思いがちですが、その土地に行かないと知ることのできない文化が、たくさんある。どんなにIT技術が進歩しても、インターネット上にアーカイブされていないカルチャーや音楽が、この世にはいっぱいあるんだなと思うと、なんだか嬉しくなりますし、いろんな場所でワーケーションしてみたい気持ちがより強くなりました。

中村:知らなかったことに出会う機会は、本当に大事だとぼくも思います。ぼくは、趣味で近場のいろんな街を散歩しているのですが、同じ街でもコースを変えるだけで知らなかった一面が現れ、驚きや気づきを得られることが多々あって。新しい発見を得ると価値観やアイデアも広がるので、ものづくりにも良い影響がありますよね。

おひるね諸島発行の『らららリバーサイド』というフリーペーパーでは毎号、嬉野の散歩ルートを掲載している。第4号のビジュアルは、大村屋とおひるね諸島のあいだにある川辺の写真。イラストは大門さんが描いたもの(Instagramの投稿を見る)

北川:そういった意味では、ワーケーション中の予定をガチガチに固めるのではなく、ときには何も予定を立てずに過ごしてみるのもアリかもしれませんね。

VIDEO:たしかに。いまって、スマホで検索すれば世界のどこにいても目的地までの道が出てくるから、点と点でしか考えなくなっちゃっている気がします。そうじゃなくて、知らない土地だからこそ、目的もなく歩き回ってみると面白い人やものに出会えるかもしれないなと。いわゆる旅行会社のパッケージツアーとかとは違い、自分の行動によって「偶然の出会い」を引き寄せられるのが、ワーケーションの魅力なのではないでしょうか。

おひるね諸島にある中村さんの作業場で、焼き物のつくり方や文化などをうかがうVIDEOさん

椎猫白魚の作品。おひるね諸島で販売しているほか、公式サイトの通販で一部購入が可能(公式サイトで見る(Instagramの投稿を見る)

国内外のクリエイターと共創する場に。2022年の秋には、新幹線も開通予定

—最後に、このワーケーション事業のビジョンを教えてください。

中村:おひるね諸島としては、クリエイターの方はもちろんですが、もっといろんな人が集まる場にしたいです。嬉野はお茶や農業などの一次産業に携わる方も多いので、そういう方々とクリエイターをつなぐ役割も果たしたいですね。たとえばですが、嬉野茶のパッケージデザインを、ワーケーションにいらしたデザイナーの方にやっていただくとか。

VIDEO:良いですね。嬉野は、もともと出島から江戸に登る長崎街道の宿場町として生まれた街らしいですし、ワーケーション事業も人との交流がカギになりそう。国内外のさまざまな人が行き交って新しい文化や芸術が生まれてきた場所だからこそ、多種多様な人が集まり、新しいものを創出していけたらさらに面白い街になりそうです。

北川:たしかに。それでいうと、2022年の秋ごろに新幹線の西九州ルートが開通し、嬉野にも駅が新設される予定で遠方からのアクセスが良くなるんですよ。物理的に距離が近いアジアからのお客さまも増えるはず。国内外のクリエイターの人たちに嬉野でワーケーションしていただき、国境を超えた活動やものづくりを一緒にやるのも面白いなと考えています。

大村屋とおひるね諸島では、一般のクリエイター向けの滞在&交流プログラム「URESHINO CREATOR in RESIDENCE」を開始。嬉野に滞在しながら、展示やワークショップ、ポップアップなどをとおし、地域との交流を行うことが目的。詳しくは、大村屋のホームページまで

VIDEOTAPEMUSIC『嬉野チャチャチャ(feat mei ehara)』 発売決定!

【収録曲】
A-1『嬉野チャチャチャ (feat mei ehara)』
B-1『ロマンス温泉』

発売日:7月31日(土)より嬉野市先行販売。一般発売は後日あらためて告知。
レーベル:カクバリズム
フォーマット:7インチレコード (DLコード付き)
価格:1,500円
※嬉野市で販売するレコードには、特典として7インチ収録の2曲に加えて『ロマンス温泉(Long Stay Mix)』のDLコードつき

LIVE『“嬉野チャチャチャ”発売記念イベント&ナイトマーケットmini』

日時:2021年7月31日(土)18時〜
場所:シーボルトの足湯広場
※雨天時は旅館大村屋内

出演:VIDEOTAPEMUSIC(DJ) / 他
参加費:無料 / 入場制限あり

ポップアップストア「VIDEOTAPEMUSIC’S Souvenir Shop in Ureshino」

会期:7月31日(土)〜9月12日(日)
場所:おひるね諸島
時間:11:00-18:00 / 火・水・木曜休(たまに不定休)
※入場時に人数制限を行う可能性があります。

その他、詳しい最新情報はカクバリズムのホームページまで。
https://kakubarhythm.com/news/post/9297