良い映像が生まれるのは「良い温度感」から。RECOの考えるコミュニケーション

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2020年の春に創立したばかりだが、この1年のあいだでTVCMからWEBCM、ブランドムービー、ドラマのオープニング映像、VP、MVなどさまざまな映像制作を手がけてきた株式会社RECO。効率やスピード感を重視しながら、あえて11名という少数精鋭を保っている。一方で、クオリティーへのこだわりも強く、常にお客さまの要件を超えるため、技術的な部分からもチームの体制やマインドなどの土台をしっかり固めてから映像づくりに挑むことを心がけているという。そんな彼らが大事にしているのは、コミュニケーションにおける「適切な温度感」。それによってもたらされる仕事へのいい影響とは? 代表の勝村さんをはじめ、立ち上げメンバーである4名に話をうかがった。
  • 取材・文:村上広大
  • 撮影:寺内暁
  • 編集:服部桃子(CINRA)

10人前後なら動きやすい。大規模な映像プロダクションから独立した理由

―みなさんはもともと同じ会社で働いていて、勝村さんが独立し、RECOを立ち上げたそうですね。なぜ独立を決めたのでしょうか。

勝村:自分が目の届く範囲で、担当している映像の制作パフォーマンスにもっとこだわって仕事をしてみたいと考えたことが大きいです。

私たちが所属していた映像プロダクションでは、本当に幅広く映像制作の仕事に携わらせていただき、会社もどんどん業務を拡大していました。ただ、代表のもとで一から映像制作のいろはを学び、経営にも触れるなかで、自分を試してみたい、という想いが次第に強くなっていって。また、一人のプロデューサーとして、スタッフの稼働量をすべて把握したうえで仕事を振り分けたいとも思うようになりました。そうなると、少人数のスタートが理想ではないか、と。

そこで、思い描いていた10人前後のチームで、常に全体を把握しながら合理的かつ効果的なアプローチをしてみようと。そうした話をして最初に乗ってくれたのが、伊藤と丸山でした。

(左から)プランナーの杉若さん、カメラマンの丸山さん、代表・プロデューサーの勝村さん、エディターの伊藤さん

―伊藤さん、丸山さんはなぜ勝村さんの考え方に共感したのでしょうか?

丸山:ぼくは勝村だったからという理由があるかもしれません。彼とはもう8年くらいの仲なんですが、自分が若手の頃から一緒に行動していたし、言葉で多くを語らずともコミュニケーションが取れる間柄で、長く一緒に仕事をしたいと考えていました。そして何より前職で育ててもらった自分を試したいという思いがありました。

伊藤:ぼくも、つき合いの長さはあると思います。気心というか、勝村の仕事へのスタンスや考え方が理解しやすかった。何より、このメンバーだったら、いいペースで制作に臨めるし、それがいいパフォーマンスや映像につながると思いました。

―では、杉若さんは?

杉若:勝村さんのところに集まってくる人たちってピリピリしていないんです。それに加えて、ひとつ先、ふたつ先のことを率先して考えてくれる安心感がすごくあって。既決メンバーの名前を聞いたときに、いい映像を合理的な方法でつくっていくことだけを考えられるメンバーが揃っているなと思い、誘ってもらったその場で快諾しました。

―逆に勝村さんはどうしてこのメンバーと働きたいと思ったんですか?

勝村:みんなバランス感覚を大事にしているからです。考え方にも幅があるというか。それは仕事をしていくうえで、すごく大切な能力だと思っています。

丸山:RECOには、一つひとつのお仕事に対して、常にいろんな視点で物事を考えられる人が多いと感じています。だから、チームもすごく柔軟で。

「得意」を活かしつつ職域を横断する

―柔軟さといえば、RECOは手がける案件のジャンルも幅広いですよね。

勝村:そうですね。マス、デジタルもそうですが、そのほかにも、ジャンルを問わず映像制作の仕事をいただいています。企画から参加させていただくことも多いです。

杉若:たとえばTVドラマ『相棒19』のオープニング映像は、伊藤が編集、自分がプランナーとして参加しています。企画の初期段階から社内の各部署に技術的なアイデアをもらい、クリエイティブディレクターの方とやりとりを重ねながら進行しました。自分たちが関わることで企画や演出の幅が少しでも広がったり、技巧的なこだわりまでつくりこんでいく力になれたりしたときは、やっぱり嬉しいですね。

『相棒19』。RECOはオープニング映像を手がけた ©️テレビ朝日

伊藤:編集担当だから編集だけしていればいいという感覚ではないんです。企画にも編集的なアイデアを持ち込むことでブラッシュアップできるし、ぼくがディレクターとして演出を担当させていただく案件もあるので、自分の得意を活かしつつ、ほかの職域でも手や頭を動かすことが多いですね。

勝村:静岡県・三島市のPRを目的とした「三島市 PR MOVIE」では、伊藤がディレクターを担当しているのですが、本件では企画・提案から参加させていただき、制作進行、演出、撮影、編集まで一貫してRECOで担当しました。制作中は、全員がフロントに立ち、意見を出し合いながら進行することができ、非常にいい経験になりました。

地域のPR映像は、これまで携わらせていただく機会が少なく、いつか参加したいと考えていたんですね。だから、そうしたプロジェクトに創設1年目で、しかも一からで参加できたことは、自分としても、会社としても大きな出来事でした。なにより、お客さまに喜んでいただけたことがとても嬉しかったです。

三島市 PR MOVIE

勝村:映像制作の仕事のみならず、他業種も当然そうだと思うのですが、納品からスケジュールの逆算をします。そのなかで、企画性に特化しすぎたものは、制作途中で無茶が出てしまい、最終的に精度が落ちてしまうこともあって。その点、RECOは制作のフェーズごとにメンバーそれぞれのフィルターをとおすので、現実的な着地点を想定しつつ、どうすればいいものがつくれるか先方に提案することができます。

RECOには制作、撮影、編集、企画といった異なる専門分野のプロが近い距離感にいるので、技術的にこだわれるポイントや、できること、できないことのボーダーラインの見通しが立てやすいんですよ。

丸山:三島市の案件でいうと、このときは現地に4日間滞在して撮影したのですが、決められた予算のなかで、いかにクオリティーや現場のパフォーマンスを向上させられるかを重視して進めました。組織が大所帯の場合、一人ひとりはそこまでコスト意識を持たないこともありますが、そこでみんなが「多少の無駄遣いも仕方ない」と割り切ってしまうと、結果的に必要なところへ予算が回らず、クオリティーに影響してしまうんです。たとえば、撮影部が他部署より自分たちを優先して、たったワンカットのためにすごく高いカメラレンズをリースするとか。

でも、RECOでは、クオリティーアップのために、常に「それがベストな方法なのか、最良なやり方はなんなのか」を考えていて。自分がカメラマンを担当していたとしても、美術や照明が鍵になるのであれば、そこをなんとかしようと提案します。短絡的な解決にならないよう気をつけていますね。

ちょうどいい温度のコミュニケーションが、仕事の効率も上げる

―RECOでは「温度感」を大切にしているそうですが、具体的に、どういったものなのでしょうか?

勝村:さきほどのバランス感覚の話に近いのですが、コミュニケーションには、暑からず寒からずの適温が大事だと思っていて。映像の仕事って時間に追われるなかでクオリティーの高いものをつくる必要があるので、必要以上に空気がピリピリしがちなときもあるんです。でも、肩肘張りながら仕事をしていると、心の余裕が少なくなり、いい選択肢を減らすことにもなる。精度や速度の枷になることをしあったり、不要なストレスをチーム間でかけ合ったりする必要はないじゃないですか。

伊藤:ぼくも勝村も若い頃はすごく大変な現場に立ち会うことがたくさんありました。そんななか、仕事をしやすいコミュニケーションのあり方に気づいていったというか。だから、変に力が入りすぎて熱すぎるとか、逆にすごく冷めすぎる感じでもなく、ちょうどいい温度感で仕事をしたいという気持ちが強いんだと思います。

また、勝村は現場だけでなく、お客さまとのやりとりでも温度感を大切に考えているのがすごく伝わってくるというか。彼がプロデューサーとして、クライアントとの信頼を築き上げてきたからこそ、ぼくたちも安心して仕事に取り組めるし、いろんな物事がスムーズに進んでいる気がしています。

勝村:それは、代理店やクライアントの方々がぼくたちを本当に大事にしてくれていることも大きくて。当然、受発注という関係ではあるんですが、「一緒に制作を進めているメンバーの一員」と考えてくださっています。だからお客さまともいい温度感でコミュニケーションが取れているのだと思います。

丸山:もちろん、いい温度感といっても、ゆるく仕事をするという意味ではなくて。クオリティーに対する意識はすごく高いので、求められている映像の要件を前提にして、プラスとなる提案をうまく織り交ぜつつ、バランスを保った映像を制作することを心がけています。

杉若:そのうえで関わってくれた人たちが幸せになれるものをつくっていきたいですね。メンバーやお客さまと協力し合い、いいアウトプットができたときの達成感は、喜びもひとしおです。

一人ひとりのポテンシャルを、より発揮できる会社にしていきたい

―これまで少数精鋭で事業を展開してきたRECOですが、今後、どのような人と一緒に働きたいですか?

勝村:まずは好奇心ですよね。みんな自分の役職を越境して仕事をしているので、いろんなものに興味を持って仕事に取り組める人がいいと思います。自分は28歳のときにこの業界に入ったので、業界未経験でもRECOで働いてみたいと思ったら、ぜひ応募してほしいです。

丸山:何がやりたいか道が定まっていない人が、試しに働いてみるとかでもいいと思うんですよね。そういう取っ掛かりとしてRECOはちょうどいい気がします。規模が大きい会社だと仕事の一部分しか体験できないけれど、幅広く映像制作のノウハウが詰まっているような会社なので、さまざまな視点から学べるはずです。

杉若:会社が立ち上がってまだ1年足らず。一緒につくりあげていく気概がある人だと嬉しいです。

作業スペース。デスクが隣り合っているので、気軽に相談もできる

―最後にRECOの今後の展望について聞かせてください。

勝村:1年間やってきて、すべての局面でもっともっと精度を上げられる伸び代を感じました。同じ作業時間のなかで、常に達成できるレベルと、コミュニケーションの精度を上げていきたいです。そうすることで、制作する映像の数を増やすことができますし、ナレッジの蓄積やスキルアップにもつながる。ひいてはビジネスの手札を増やすことにもなります。

「たくさんつくる、多くの人と関わる」ことで、いい循環が生まれ、RECOが自走する力をより一層伸ばしてくれるのかな、と。でもそれは、単純に人を増やせば解決できる問題ではないので、一人ひとりのポテンシャルをもっと発揮できるように会社が後押ししていきたいです。

あと少数精鋭だからこそ、イレギュラーな場面で力を発揮する組織にしていきたいですね。調子がいいときにそつなくこなすことは簡単なんですけど、ピンチに陥ったときでも慌てず笑って乗り越えるような強さを持ちたいです。個人としても、会社としても。

Profile

株式会社RECO

株式会社RECOは少人数ながらもお互いを尊重しあい、それぞれの「熱」や「温度感」を大切に、映像を組み上げていくプロフェッショナルな映像制作チームです。

社内には、制作部、企画デザイン部、編集部、撮影部があり、それぞれの専門分野の視点と技術が掛け合わさっていくことで、「いいもの」をつくりあげていく組織体制が整っています。

映像制作の経験を積み重ねてきたメンバーだからこそ先を見据え、組み上げることができる無駄のない映像制作フローの中で、質を高める「こだわりの姿勢」も崩しません。

CMを中心に、ブランドムービーやドラマのオープニング映像、VP、MVなどメディアに問らわれない多様な映像制作の実績を重ねています。

■RECO WORKS
https://reco-inc.jp/work/

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