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ユニクロが商品撮影を内製化。ECの写真から顧客満足につなげる秘策とは?

株式会社ユニクロ

「ECサイトが、旗艦店」。そう強調するのは、EC事業の内製化を推し進めている株式会社ユニクロ。最近は、店舗を訪れる前にECで商品をチェックする人も多いため、商品画像を魅力的にみせるカメラマンやレタッチャーの採用に注力しているそうだ。そんな「画像制作」のインハウスクリエイターたちが所属するのは、ECサイト制作部内にできた新チーム。なぜ画像制作を、わざわざ内製化したのか。そして彼らが実践する、服の特徴や性能を画像で伝えるための秘策とは。今回は、チームリーダーの小磯敦さん、メンバーの河田聖友さん、ECサイト制作全体を統括する渡邉哲郎さん、そして、新チームと二人三脚でウェブサイト改善に取り組むマーケティング部の片山哲さんにお話をうかがった。

なぜユニクロの服を撮影するのは難しい? 「かっこいい」だけが正解じゃない

—なぜユニクロの服の撮影は、アパレルブランドのなかでもいちばん難しいのでしょうか?

片山:われわれは、単に華やかさやかっこよさを追い求めたブランドではありません。コンセプトは「LifeWear」。本当に着心地が良く、高品質でファッション性があり、誰にでも手が届く価格の「究極の普段着」です。

かっこよく見せたいなら、シワを取り、余計なふくらみをまっすぐにするレタッチがいい。しかし、それをやり過ぎると「誰もが着こなせる洋服」には見えなくなります。それでは、「LifeWear」ではありません。

河田:目指しているのは、見たときに一瞬で「普段着」と認識できる画像。そのうえで、「自分が着こなしているイメージ」をしていただくことが重要なんです。

職人気質よりも、チームワーク。みんなでお客さまの期待に応えたい

—河田さんは2019年6月にレタッチャーとして転職してきたばかりだそうですね。ユニクロでの仕事をどう感じていますか。

河田:携わる範囲が広いですね。ただ単にレタッチをするだけでなく、商品の特徴を伝えるためにはどういったスタイリング、アングル、ライティングがいいのかなど……撮影前の段階からチームで話し合います。

そしてなにより、自分が携わった画像によってどれだけ商品が売れたかがわかる。売上が伸びれば嬉しいし、反応が薄かったり返品が多かったりしたら悔しい。ある意味、「接客」をしている気分ですね。

—モチベーションも上がりそうですね。

河田:フリーランスや制作会社など一部のレタッチャー、カメラマンの間では、商品紹介ページを「ささげ業務」と言うことがあります。「撮影、採寸、原稿」の頭文字をとって、「ささげ」。機械的に分業作業を行い、ひどいときは何に使われるか、どこに掲載されるのかもわからないこともある。つくったものを暗闇に「捧げ」ている感覚です。

でもユニクロの場合は「ECが旗艦店」だと思っているからこそ、サイト上で商品の良さを伝えることに、チーム一丸となって取り組みます。「流れ作業」という認識ではなく、お客さまのことを考えて主体的に仕事ができる。やりがいは大いにありますよ。

小磯:チームで働くメンバーに求めていることは、3つ。ひとつは「お客さま志向」であること。まさに、先ほど河田が話した、店舗の販売員ではなくても、接客をしているような感覚は大事です。

2つ目は、チームで仕事ができること。場合によっては商品を企画したデザイナー本人から商品説明や想いを聞いて、撮るカットを決めたりすることもあります。

そもそもユニクロは、部署の垣根を越えて、力を合わせて働く企業文化がある。だから、チームワークを大切にできることは、ユニクロで働くうえで絶対に必要な要素です。

そして、3つ目は「実行力」です。ユニクロには「商売=実行」という文化が根づいています。机上の空論ではなく、行動に移して必ずやりきることが大事。そのマインドを持つ仲間と、これからも一緒に働きたいですね。

さまざまな部署が集結するユニクロ有明本部(画像提供:ユニクロ)

さまざまな部署が集結するユニクロ有明本部(画像提供:ユニクロ)

渡邉:カメラマンやレタッチャーとしてのスキルだけを、職人的に極めたい人は向いていないかもしれません。自分の職種スキルを活かしながら、「チームで大きなビジョンを達成したい」という人がユニクロには合っていますね。

人に着られてこそ、服は生命感を帯びる。動画にも注力していきたい理由

—最後にデジタルアセットチームがチャレンジする今後のビジョンについて聞かせてください。

小磯:5Gの実用化も間近ですし、動画にも注力したいです。動画の魅力は、商品の特徴や良さをまとめて伝えられること。特に、雑貨と動画は相性がいいんです。カバンならどの程度の容量があるのか、折りたたみ傘なら使い方はどうするのかなど、すでに一部動画を活用した説明を盛り込み、効果も上がっています。

渡邉:洋服も、写真より動画のほうが、素材の柔らかさや性能を伝えやすいと思います。

「LifeWear」は、人が着た状態で、服がもっとも生命感を帯びるようにデザインされています。つまり、その人の一部になったときに、服がすごくいい状態に見える。この魅力も、動画ならより簡単に伝えることができるはずです。

—たしかに動画で見ると、より洋服の特徴がわかりやすそうですね。画像の強化についてはいかがでしょうか。

小磯:さらなるスピード感を追求していきたいですね。いまは、展開する全カラーがわかる画像や、モデルの着用画像を揃えて、予告のようなかたちでECサイトにアップしている商品が一部あります。これをもっと増やしたいと考えています。

それによって、お客さまの反応が事前にデータで取れれば、売れる可能性が高い商品や色の在庫を手厚くすることもできる。そうすれば、「欲しいものが、欲しいときに手に入る環境」にまた一歩近づけるかと。

片山:さらに欲をいえば、顧客それぞれの属性や滞在時間、閲覧履歴、購入履歴などに応じて、お出しする画像の枚数や種類を変えられるのが理想だと思います。ゆくゆくは、テクノロジーを使って、よりOne to Oneに近いマーケティングができたらいいですね。

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