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キーワードは「多様性」。新たな時代のサバイブ術。

フレックスエージェント株式会社

ダーウィンの進化論では、ある生物が長く生存するためには、「強さ」ではなく「変化への適応力」が必要だとしている。ITを中心に据えながら、「衣食住」の多次元的な経営を志すflexagent GROOVEは、「柔軟さ」を意味する社名からも、ロゴに配されたカメレオンからも、名実ともに「変化への適応力」を感じさせる。WEB制作とシステム開発を手がけるフレックスエージェント社を中心に、グループ企業は飲食店経営やアパレルショップも展開。聞けば、こうした幅広い事業展開は経営におけるリスクヘッジのためではないのだとか。代表の穐丸氏を中心に、話を聞いた。

取材・文:内田伸一 撮影:永峰拓也(2015/06/11)

事業の多様性「衣食住をITでつなげたい」

WEB制作会社の取材場所に、開店時間前のカフェバーを指定されることは珍しい。ただしそこは、彼ら=フレックスエージェント社(以下FA)とつながりの深い場所なのだった。同社の主業務はWEBサイト制作やシステム開発だが、中目黒にあるこのカフェバー「CAMARADA」は、グループ企業であるA.K & Vesta社の運営。現在渋谷にオフィスを構えるFAの社員38名は、ここを無料で利用できるという。出迎えてくれたのは、FAの代表取締役・穐丸(あきまる)俊介さんだ。

穐丸:当初はクライアント企業の販売管理など、社内システムの構築が主軸業務でした。やがてWEB制作も手がけるようになり、今は後者に比重を移しつつ、「システム開発もできるWEBデザイン会社」というスタイルで、ファッション、伝統芸能、またエンタメ企業の障がい者雇用サポートなど様々なクライアントと協働しています。

フレックスエージェント株式会社 代表取締役 穐丸俊介さん

フレックスエージェント株式会社 代表取締役 穐丸俊介さん

やがて、WEBマーケティングと企画を行なうグループ会社・trickster社も設立。ここまでならさほど珍しい話ではないが、レストランやアパレルショップにまで関わるようになった背景には、どんな動機・契機があったのだろう?

穐丸:グループ全体で、衣食住をITでつなげたいという想いを根底に持っています。これはリスク分散という意味で展開しているのではなく、あくまでも「『生きる』を豊かにする」という理念を実現したいから。もともと僕自身、ITだけが大好きというタイプではありません。アナログのほうが感情の動きが大きかった面もあると思っていて、好きな子の自宅に「親が出たらどうしよう」と思いつつ電話をかけるドキドキは、スマホ時代の今は体験しにくいですよね(笑)。ただ、ITがここまで普及したのは、それだけ日々の暮らしや経済活動と深く関われるものだったからで、僕もより広く現実に関われる仕事として、ITを選んでいるとも言えます。

有言実行とはこのことで、中目黒駅近くのカフェバーCAMARADAを、同店で10年以上続けてきた先代オーナーから、もともとの従業員を含めて引き継ぐ形でグループ会社化した。絵画や写真作品の店内展示・販売、イベント空間としての開放など従来のスタイルは継承しつつ、現在はグループ企業社員の交流や安息の場としても機能させている。アパレルショップ「UTSURA」も、同店の創業者と仕事を通じての縁があり、異なる視野を持つ者同士のコラボレーションという形で共同経営が決まった。

カフェバー「CAMARADA」(撮影:フレックスエージェント株式会社)

カフェバー「CAMARADA」(撮影:フレックスエージェント株式会社)

穐丸:自分で言うのもアレですが、もともと相手に合わせて何色にでも変われるというか、そうしたクライアントとの向き合い方はシステム開発の実務に携わっていた時期から得意なほうでした。フレックスエージェントの社名も、まさに柔軟な姿勢でクライアントの代理人として様々な形で貢献できます、という意味で付けたもの。そこから始まり、仲間たちとの出会いを通じてこうした事業の形が広がりつつあると言えます。

最初に差し出された名刺にはカメレオンのシルエットが控えめに刷られていたのも印象的だったが、これも社名同様にそのフレキシブルな対応力と、穐丸さんの性格・志向が反映されているという。

人材の多様性「全員が会社を変える起点になれたら」

穐丸さんと共にグループの動きを牽引する経営陣にも話を聞いた。FA社取締役(COO)の岩本学さんは、制作部門を束ねるリーダーであり、飲食事業のA.K & Vestaで社長も務める。

フレックスエージェント株式会社 取締役 岩本学さん

フレックスエージェント株式会社 取締役 岩本学さん

岩本:そこまでIT好きではない穐丸がこの仕事を楽しそうにやっているのは、人が関わること、人と関わることが好きだからだと感じます。ITはいま、銀行を利用するにも、本や音楽を楽しむにも、また仲間と美味しく楽しい食事をするのにも深く関わっている。この視点から、あらゆるものをつないでいく手段としてのITに取り組もうというのが、flexagent GROOVE全体が目指すことと言えます。

もうひとりの取締役(CMO)、祖上仁さんは、アカウントプランナーとして企画制作全般の手綱を握る存在。前述のtrickster社にも所属し、WEBを活かしたマーケティングや、ソーシャル・チェンジをテーマとした企画立案に携わる。

祖上:手がける領域に加え、スタッフのダイバーシティ(多様性)も私たちにとってのキーワードだと思います。たとえばCAMARADAの新店長として迎えた男性が、今年から本人の希望でFAに移籍し、営業として働き始めました。もともとバーテン経験の長い人で、今も名刺には「営業 / バーテン」と書いてあります(笑)。もちろん未経験ゆえの苦労もしますが、異なる考え方の出会いからイノベーションが生じる可能性もあると考えます。近年注目される女性目線から生まれたITサービスも、この業界が男性中心だった時には生まれ得なかった。その意味で、ダイバーシティゆえに生じる「常識が覆る体験」は刺激になっています。

フレックスエージェント株式会社 取締役 祖上仁さん

フレックスエージェント株式会社 取締役 祖上仁さん

現在フレックスエージェントには、インドネシア、アメリカ、ペルー、そしてアフリカ南部・レソト出身のスタッフも在籍する。これも縁あって、という面が大きいようだが、そこには組織の中で個人の力を大事にしたい想いもある。かつてリーマン・ショック後の不景気から仕事が激減、経営危機に陥った際も、人員削減は一切せず、取引先の増強で乗り切った。その経験から穐丸さんは「業務の幅を広げた方が人は辞めないし、集まってくる」とも実感したそうだ。

穐丸:創業社長が陥りやすい過ちに、会社イコール自分、という私物化的な運営の選択があると思うんです。僕も最終的にはスタッフ全員が「良かったね」と言える結果を目指しているつもりですが、放っておくと自分勝手なので危ない(苦笑)。だからこそ、ゆくゆくは自分ではなく、他のスタッフ皆が会社を変える起点になっていけばいいと考えています。また、会社という場に各個人の居場所があってほしいと願う反面、仮に会社が消えてもやっていける個の力をここでつけてほしい、とも思う。経営者としては常に葛藤もありますが、会社を守るだけよりも、働いている人の明るい未来につながる場にしたいです。

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