Special 特集・PR

飛ぶ鳥を落とす勢いを生み出す、5つのポリシー

株式会社BIRDMAN

BIRDMANは、まるで予期してその名を授かったかのように、飛ぶ鳥を落とす勢いで成長しているインタラクティブ広告プロダクションだ。社名変更後のリスタートからわずか3年も経たないうちに、WEBを中心としたクリエイティブシーンの第一線に並んだその秘訣は一体何なのか? 代表の築地ROY良氏、デザイナーの星川淳哉氏、フラッシャーの有方伸晃氏の3人に話しを伺ってみた。本当のところ、取材前は「名前占いとか風水とか、やっぱ関係あるんじゃ……」と勘ぐっていた取材陣の推測とは裏腹に、広告に対する並々ならぬ情熱と5つの強いポリシーが浮かび上がってきた。

取材・構成:杉浦太一 撮影:大槻正敏(2012/01/13)

その1:ブランディングへの徹底的なこだわり

自社のWEBサイトが、BIRDMANの転機?

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—BIRDMANという名前は、社名としてはかなりユニークだと思うのですが、2008年に社名変更されたんですよね?

築地:それまでは「Spiced・Graphix」という社名でやっていたんですが、どうも広告業界に似た名前の会社が多くて変えたいな、って思っていたんです。本当は別の名前でほぼ決まっていたんですが、新しい名刺のデザインもできあがった段階になって、「BIRDMAN」ってひらめいてしまったんですよね。それが2008年でした。

—名前だけでなく、ウェブサイトも、オフィスも、名刺も、徹底したこだわりですよね。これはもう、当初から考えていらしたんですか?

築地:BIRDMANっていう名前にしようと決めたときには、もうブランディングのイメージはありましたね。キャラクターがいると、ブランディングしやすいですし。ただ、今のブランディングの場合はスタッフが男性に偏りやすいっていうところはあるんですけどね……。

株式会社BIRDMAN代表、築地ROY良さん

株式会社BIRDMAN代表、築地ROY良さん

—たしかに男性っぽいイメージはあるかもしれませんね。今は女性はどれくらいいらっしゃるんですか?

築地:うーん、20人中、6人くらいかな。そこは狙っているわけじゃないので、これから女性も増やしていきたいですね。

—BIRDMANがこれだけ急上昇しているのも、やはりこのブランドに寄るところは大きいですよね? なにか転機のようなものはあったんですか? 「いきなりここから変わった!」というような。

築地:どうだろう……ある?(有方さんと星川さんを見て)

有方:やっぱり自社サイトじゃないですかね。

築地:あ、たしかにそうかもしれない。あのサイトができてから有方や星川のようなスタッフが入ってきて、できることの幅が格段に広がりましたね。

アートディレクター/デザイナー 星川淳哉さん

アートディレクター/デザイナー 星川淳哉さん

星川:一線を走っているプロダクションを転職目線で見てみると、デザイン力や技術力では、一線の会社であればそこまで大きく変わらないように映っている気がしています。そんな中でBIRDMANのWEBサイトみたいにキャラ立ちしているヴィジュアルがあると、会社としてすごく攻めている感じがして、この会社なら面白そうなことをやっててチャレンジングなことができそうだな、って感じるというか。ただまぁ、男目線かもしれないですけど!(笑)

一同:(笑)。

有方:たしかに女性がどう感じるのかは分からないけど、やっぱり攻めてる感じがすごくしたのを覚えています。

—自社のブランディングから、成長欲を持った優秀な人材が集まって、それがいい仕事につながっていく、という好循環なんですね。

築地:最初に「社名、やっぱりBIRDMANで行く!」って言った時には反対の声もありましたけど、そんな意見は完全に無視しました(笑)。

その2:面白い仕事をする

面白い仕事をやるから、スタッフのモチベーションが上がる。

—これまでずっと10〜15人くらいでやられていたのが、最近はどんどん人を増やしていく方向に転換されたんですよね?

築地:そうですね。30人〜40人くらいにはしたいと思っています。はじめはずっと15人くらいでやろうと思っていて、オフィスも買って自分たちで建て替えたりしたので、腰を据えるつもりだったんですけどね。先輩でもある同じ業界の社長とも仲が良くてよく飲んだりするんですが、色々話を聞く中で、それくらいには増やした方がいいと思ったんです。

—人を増やして、もっとたくさん仕事をして成長する流れにしていくということですか?

築地:いや、仕事を増やそうとはあまり思っていません。簡単に言えば、もっとクリエイティブな制作に時間をあてたいと思っているんです。たとえば自社で面白い開発プロジェクトをやろうとした時に、15人の状態で5人がそれをしてしまうと、会社の1/3のリソースをそれにつぎ込まないといけない。当然それ自体ではお金にならないわけですから、結構キツいわけです。でも仮に40人いれば、1/8で済むわけですよね。実験的でクリエイティブな試みをどんどんやっていって、それを仕事にも活かしていくっていう流れをつくっていくためには、それくらいは人がいた方がいいと思ったんです。逆にそれ以上だと、今度は組織的になり過ぎてクオリティーの維持が難しくなるので、30〜40人くらいがいいと思っています。

—なるほど。それこそ何百人と社員がいる大きなプロダクションの中には、サイトを長期間運用・更新していくような安定的な仕事もしています。BIRDMANは一見するとほとんど大手企業のキャンペーンなどの楽しそうで派手な仕事が多そうですが、そういった「継続的な売上を生む仕事」もやっているんですか?

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築地:あまりないですね。長期的に運用していくものがあっても、そういう仕事は得意なパートナーにお願いしてしまいます。たとえば、1億円の仕事があっても、それを我慢しながらやらないといけないような仕事であれば、やりません。時間がもったいない。ぼく一人が3日くらいガーっとやればできる仕事ならやりますが(笑)。

—ということは、依頼された仕事を断ることも多いんですか?

築地:ありますよ。基本的にBIRDMANに、もしくはBIRDMANの中の個人の誰かにメリットが無いような仕事はあまりしたくないです。あまり食うためだけの仕事といいますか、モチベーションも何もなく淡々と制作するだけのような仕事はしたくないと。そういう時間があったら、スタッフが自主的に何かをつくったり、セミナーに行ったり、そういう自己投資の時間に使ってもらいたい。実際はそんなに暇ではないですけどね。暇な時があるならそういう時間に使ってほしいと思っています。まあ、理想ですが(笑)。

—仕事を受ける、受けないの基準のようなものはあるんですか?

築地:ぼくらが興味を持てるかどうか、いや、ぼくが興味を持てるかどうかですかね(笑)。

一同:(笑)。

築地:でもそれが結果的に、スタッフのモチベーションを高められる面白い仕事に繋がればいいなと思っています。あとはスタッフの誰かがやりたい!って言えばやります(笑)。

その3:「できません」って言わない

「次はどんなハードルが来るんだ!?」っていうのが楽しみ

—モチベーションの話しがありましたが、有方さんは実際にフラッシュやプログラミングをされていて、どうですか?

フラッシュデベロッパー 有方伸晃さん

フラッシュデベロッパー 有方伸晃さん

有方:毎回、自分がまだやったこともないようなハードルが現れるんです。「これ、できる?」って。そういう意味では、すごく恵まれた環境だと思っています。ぼくはそもそもフラッシュやプログラミングが好きなので、プライベートでも色々と試してつくったりするんですが、それがそのまま仕事に活かせたり、仕事自体がそういう実験的なことだったりするので、「次はどんなハードルが来るんだ!?」っていう楽しみがありますね。

—築地さんは有方さんのどんなところに惚れ込んでいるんでしょう?

築地:技術力ももちろんなんですけど、「それできません」って言わないことですかね。「こうすればできるかも」っていう提案ができる人なんです。そもそも紙の広告って、もうかなりやりきっているところがあると思うんですが、WEBはまだまだやれることが多い。そんな中で、「いや、それはできません」ってすぐに返されても、何も新しいことが生まれない。有方は、色んな技術を複合的に考えて、「こうしたらできるかもしれません」って提案してくれる。本当に助かってます。それこそ、カンタさん(清水幹太:PARTY所属)とか、ずば抜けている人たちもそうなんですよ。とんでもなくアホで面白いことを考えて、それをどうやったらできるか、っていう思考で実現していく。

有方:カンタさんとは、andropというミュージシャンの『Bright Siren』という仕事でご一緒させていただいたんですが、そういうトップクラスの方から刺激を受けながら仕事ができるというのも、フリーランスではできないことです。その分、もっと成長していきたいですね。

その4:自社で、全部やる

映像もCGも社内でつくる、一気通貫の制作体制

—一線のプロダクションの中でも、BIRDMANの強みというと、どんなところにあるとお考えですか?

築地:うーん、全部社内でできる、っていうことですかね。もちろん、基本的には広告代理店から仕事を頂いて、企画が大枠決まっているときもあれば、白紙のときもありますが、自分たちで企画して、つくるところまでできるというのがBIRDMANの強みだと思います。ぼくたちが関わった仕事は基本的に代理店とBIRDMANだけ、というケースが多いですね。社内で全てができるメリットとしては全てにおいてクオリティー管理ができるのと融通が利くことです。スケジュール的にも予算的にも。

—「全部やれる」というのは具体的にはどういうことですか?

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築地:企画は最大の強みですが、元々グラフィックの会社だったから紙もできるし、WEBサイトはもちろん、そこに映像や音声が入ってきても、社内にCGデザイナーがいて3Dもつくれるし、映像の編集も自分たちでやります。そもそもぼくは映像がやりたいと思って広告業界を目指していたんですが、日本では映像の世界は編集も撮影もすべてが分業されていますよね。それじゃあつまらないと思って、結局グラフィックの世界に入ったんです。そこからフラッシュに出会って、「これ、全部自分でできるじゃん」って思って、FLASHの世界に夢中になって、という流れで。ゆくゆくは全部自分でつくりたいという思いが初めからあったので、それが今のBIRDMANの強みになっています。

その5:広告が好きすぎる

膨大なノウハウが注ぎ込まれた、1つのボタン

—ここで実際に制作された『Honda ツイベガス』について聞かせて下さい。このキャンペーン、とてつもない反響を生みましたよね。

Honda ツイベガス

Honda ツイベガス

築地:このサイトは、Hondaさんのメルマガ会員を増やすためのキャンペーンでした。ツイートをした時のTwitterのユニークURLの番号を宝くじの当選番号にして、豪華景品が当たるというものだったんですが、ぼくのTwitterのタイムラインも「ツイベガスなう!」で埋め尽くされるほどバズって、トレンドワードで一時第1位にまでなりました。
 
—どういう経緯で生まれたキャンペーンだったんですか?

築地:今まで電通さんと一緒にずっとHondaのバナー広告を打ち続けてメルマガ会員を獲得していたんですが、そろそろ別の層にリーチしなくては! ということでTwitterを使ったこのキャンペーンが生まれたんです。

—これはもう、大成功ですね。

築地:この時はほんとに嬉しかったですね。ただ、このサイトを公開したのが3月1日で、11日に震災が起きてしまったので10日間でクローズすることになってしまったんです。震災時、Twitterは重要な情報伝達ツールだったので、そんな中で「ツイベガスなう!」とタイムラインが埋め尽くされてしまっては、企業イメージどころか社会的にもよくないということで。

—それはタイミングが……。このWEBサイトでデザインを担当された星川さんは、どんなところに工夫されたんですか?

星川:この形に落ち着くまでは試行錯誤の連続だったんですが、やっぱりポイントだったのは、「カジノっぽさ」をどう演出するか、というところでした。あまりギャンブルっぽくしすぎても企業イメージとして良くないですし、それでいて高揚感が生まれて楽しそうに見えるイメージをどうつくるかっていう。色々と検証してこの形になりました。「こういう3D表現や演出はフラッシュで実現可能なのか?」と有方と打ち合わせを重ねて。

—有方さんが「できない」じゃなくて「こうすればできる」と(笑)。

有方:元々趣味でつくっていた3Dのライブラリを使えそうだったので、それを応用して実装していきましたね。

—さすがです(笑)。

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星川:あとは細かいところで言うと、この「PUSH!」っていうボタンですね。このボタンを押してくれるかどうかが、このキャンペーンの最大のカギなわけです。ボタンについては、社内に膨大なノウハウがあるので、ここはこだわりのポイントですね。リアルにつくりすぎて空間に馴染んでしまうと肝心のボタンが全然引き立ってこないですし、逆に浮きすぎると世界観が壊れてしまう。その絶妙なラインというか。

—ボタンに膨大なノウハウってどういうことですか?

星川:ぼくたちはYahoo!のバナーを数百種類もつくってきていて、中でも実験的なバナーを色々と任せていただいているんです。週2のペースで2年間バナーをつくっていると、どうやったらユーザーが押してくれるかというノウハウは、BIRDMANと電通さんの中ではもうすごいことになっています(笑)。

築地:はじめの頃なんかは、面白いバナーをつくって「これ絶対いけるでしょ!」って思っても全然ダメだったりするんですよね。「プレゼント」っていう言葉が入っていた方がいいのか、ない方がいいのか。こんな実写のムービーバナーにしたらどうなのかとか、何百回もやってきて、やっとなんとなくつかめてきた感じです。バナーは純粋な意味でのインタラクティブ広告なので面白いですね。

星川:単純に「カッコいいデザインを突き詰めたい!」って思う時もあるかと思うんですが、それでは広告の世界で通用しないことが大半です。一線で勝負する以上、デザインのクオリティーが担保されていることは大前提で、大事なのはそこからいかにコミュニケーションできるデザインにもっていけるか。ボタンの話もそうですが、全体のUI(ユーザーインターフェース)を理解して、いかにしてユーザーとのコミュニケーションをつくり上げていくか。インタラクティブなデザインの面白さはそこにあると思います。

—徹底的ですね。そもそもの話しですが、それだけ広告が好きなみなさんは、広告のどこに惹かれていらっしゃるんですか?

築地:紙の仕事も好きですしやっていますが、WEBやアプリやインスタレーションなどのインタラクティブな広告は、人の行動をデザインしているわけです。紙だったら、「こう読んでくださいね、こう見てくださいね」ということがほぼ決まっていますが、インタラクティブな広告は全くわからない。どこをどう押すのか、押さないのか、ユーザーの自由なわけです。そこでの難しさもあるけど、逆に言えば無限の可能性がある。その行動自体をデザインするという面白さがあります。

—どんなときが一番嬉しいんですか?

築地:最近はソーシャルメディアと絡める仕事がほぼ100%なんですが、やっぱり自分たちがつくった作品で反響が出た時は嬉しいですよね。ツイベガスの時も「やったー!」と思いました。『メグミとタイヨウ』という果汁グミのキャンペーンの時も嬉しかったです。通常のキャンペーンだと、Twitterのフォロワー数の獲得に苦労するわけですが、この時はティザーサイト(※プレオープンサイト)の段階で既に10,000人以上。みんなが話題にしてくれるわけです。キャンペーン終了時には実際に売上が150%伸びたのと、日経のブランド調査でも競合を押さえて果汁グミがトップになりました。そういう、業界内だけじゃなく、消費者からのリアクションがちゃんとあった時や、実際に結果が出た時の達成感はすごくうれしいですね。

BIRDMANが、一緒に働きたい人

モノをつくることと、広告が好きな人。

—それでは最後に、「こんな人と働きたい!」を一言ずつお願いします。

有方:ぼくは一緒に伸びていける人と働きたいです。「こんなのつくってきたよ!」って見せ合ったりして、お互いに刺激をし合っていきたいですね。

星川:なるべくなら国内だけでなく、世界も見ている人がいいですね。

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—おぉ、レベルが高いですね…。

星川:いやいや(笑)、それは能力として、っていうことではなく、視野としてです。世界にはすごいクリエイティブがたくさんあります。日本の事例ばかりではなく、国境を意識せずに世界中のクリエイティブをニュートラルに見られる視野があると、勘やセンスも磨かれると思うので。

—なるほど。築地さんはいかがでしょう?

築地:最初からものすごくデキる人を、とは思っていないのですが、やっぱりさきほど話しにあったような「できない」ってかんたんに言わないで挑戦できる人ですかね。あとは何より、モノをつくることが好きな人。4月からは新卒も入社しますが、広告のことを全部知らなくてもいいし、すでにバリバリできている必要もない。広告に興味を持って、色んなことに挑戦したいと思っている人に入ってきてもらいたいですね。